プロフィール

tigerbambi5

Author:tigerbambi5
(チャミペン)サスム&(ユノペン)ホランイです。
東方神起ユノとチャンミン2人の応援をしています。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (0)
ご挨拶 (1)
ピミル (96)
君に逢いたくて (67)
家庭教師 (50)
イケメン。 (5)
フラワー (40)
新選組 (10)
いちご組 シム チャンミン (6)
SS (30)
拍手コメントお返事 (7)
雑記 (19)
Garden Of Eden (12)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

東方神起サランへ♡2人の妄想小説です。時々、R18有り。
日本デビュー11周年記念企画『TVXQ11th Anniversary』参加
日本デビュー11周年記念企画『TVXQ11th Anniversary』参加

その後のピミル (ユンホ)








「じゃあ、今一番食べたい物は?」

「あ〜〜、チキン!いや、やっぱりサムギョプサル⁈」

「ああ、それいい!オンマの海鮮チヂミもいいなぁ」

「ユノヒョンは?」

「え?俺?、、、う〜ん、じゃあインスタントラーメン」

「えぇ?インスタントラーメンはないでしょ〜。もしかして美味いもの食い過ぎて飽きたとか?」

「いや、そうじゃないけど、、、」

「でも意外。ユノヒョン、インスタントラーメンなんて食うんだ?イメージないなぁ」

「それ誰が作るの?ユノヒョン?」

「ば〜か、女に決まってんだろ。天下の東方神起だぞ?」

「ああ〜〜。そりゃそうか。でも天下のチョン ユンホに手作りインスタントラーメンはなくねぇ⁈」

「お前本当バカ。そんぐらいの仲って事だろ。ね、ユノヒョン!」

「あはははは、そんなんじゃないから」











味気ない毎日の食事。
決して美味いとは言えないけれど、贅沢を言うつもりもない。
仲間と共に食べる食事はそれなりに楽しいし、韓国男子の義務なのだから。と、とっくに諦めもついていた。



「あ、これ辛っ!」

「ユノヒョン、俺のコッペパンと交換する?」

「俺のはまだ口付けてないから、こっち食べなよ、ユノヒョン」

「なんだよ、後からでしゃばんな」

「あ?お前が口付けたのなんかユノヒョンが食うわけねーだろ」

「あはは、ありがとう。大丈夫だから。俺、辛いのも食えるよ?」






好きじゃないけど。
好きなのは、チャンミナの辛いラーメンだけ。













あれは、新曲スウェットのプロモでいつも以上に忙しい日のことだった。
住み慣れた日本の我が家での一幕。
当時の俺は、仕事と肉体改造の両立を目指し、クタクタながらも帰宅後の筋トレメニューをこなす日々を送っていた。
その日も限界まで肉体を苛めぬき、シャワーで汗を流しながらも、考えることは食物の事ばかり。
ダイエットで極度の飢餓状態だった俺は、好きなものを腹一杯食えない不幸をつくづく実感し、早く寝てしまおうとトボトボ廊下を歩いていた。

すると丁度その時、俺を嘲笑うかのような事態は起きた。
例えて言うなら、まさに偶然の不一致。
渡りたくないのに船、だ。
それはリビングから漏れ出る美味そうな香りの洪水。
毒ガスならむしろ救いがあるのに、と凹まざるをえない。
ドキドキと速度を増す鼓動。
止めろと叫ぶ俺の崇高な魂。
抵抗虚しく、俺はその禁断の扉に手を掛けた。










「気合い入れていくぞ〜〜っ!!!
ha ! ha ! ha ! ha ! ありがとうっ!!!!
Oh〜〜♬ Rusty Nail〜〜〜〜!!♬」


「、、、、、。」


そこには、やけにご機嫌な様子でラーメンを茹でるチャンミナがいた。
美味そうな匂いに思わずゴクリと喉が鳴る。
そして、当然の如く最悪の事態へと事は進んでいく。
空腹と理想。
そんな極限の戦いを強いられ立ちつくす俺の耳に、悪魔の囁きが聞こえてきたのだった。



「あ、ユノヒョン。ラーメン作ったけど、一緒に食べる?」



ツヤツヤのホッペは、ストレートに誘惑を仕掛けてきた。
チャンミナのそれは瑞々しく、以前より少しふっくらとしている。
それだけの事がやけに羨ましくて、俺は栄養不足でカサついた唇を尖らせた。



「いらない。」

「ふ〜〜ん。じゃ、僕だけ。うわっ、美味そ〜〜♡熱々ですよ〜〜♡」

「、、、、。」



俺は気にも留めない風を装い、ミネラルウオーターを取りに冷蔵庫へと向かう。
そしてチビチビと水を飲みながら、美味そうにラーメンを食うチャンミナをコソコソと盗み見ていた。



お腹すいたなぁ、、、。



正直ちょっと泣いちゃいそうなくらいにキツイかった。
たかがラーメン。
だがその時の俺はそれほど腹ペコだったのだ。
そして、そんな俺の気持ちも知らず、チャンミナは明らかなオーバーリアクションで美味そうにラーメンを啜っている。
跳ねる汁とSスイッチの入ったチャンミナのコラボレーション。
それはもう最悪の一言。
気付いてしまった俺が悪いが、ショックなことはさらに続いた。
それは、そこに野菜も投入されているという事実だった。



食いたい。
食いたくてたまらない、、。




「、、、それ、美味しいのぅ?」



気が付けば、足はふらりとラーメンに近づき、目はホカホカと湯気を立てるちぢれ麺を、完璧にロックオンしていた。



「、、、食べる?」



チャンミナは体を屈め、どうしようもなく可愛い表情で見上げてきた。
膨らんだチャンミナはデカイ。
容赦なくデカイのにだ。
その上、なぜか最近小動物のようなオーラを発して俺を戸惑わせるのが非常に厄介だった。
一体どのリアクションを返せば正解なのか、正直分からない。



「一口だけっ、、、」



俺の負け。
大量分泌した胃液は、崇高な魂をドロドロに溶かし尽くした。
歯止めを失った俺は、ラーメンを奪い取るようにして口いっぱいに頬張る。


「ふう、ふう、、、熱っ!」


究極に腹ペコな俺に、チャンミナの特製ラーメンは美味すぎた。
でも恥ずかしくて、そうやすやすとは素直になれない。



「辛っ!これちょっと辛すぎない?」



男心はとても複雑。
しかし、ラーメンを食べる手は止まらない。
至近距離から感じる視線をラーメンの蓋で遮断し、なおも一心不乱に食べ続けた。



美味い。
美味すぎる、、。



チャンミナのラーメンに、俺は呆気なく堕ちた。
そしてその直後、そのラーメンの対価として、ぼったくりバー並の高額請求をされる事になるだなんて、その時は微塵も思わなかった。



タダより高いラーメンはない。
俺は身をもって学習する羽目となった。









チャンミナ。
今頃何食ってんのかなぁ、、、。









「ユノヒョン!ユノヒョンどうした?」

「え?」

「いや、なんかボーッとしてたから。」

「えっ、、、そう?何でもない。さ、食おう。時間がないぞ」

「あ、あぁ、うん、、。」







俺は、今日も元気に不味い飯を食う。
あの美味いラーメンにありつく、その日まで、、、






















その後のピミル (チャンミン)








『チャンミン』


「.......んっ」


『チャンミナっ♡』


「ん〜っ」


『チャンドラっ!』


なんとでも呼んでくれ。今は、その声を聞きながら、もう少しだけ夢の続きがみたい。ニヤけちゃうぐらいの夢の続きを。思わず緩んだ頬をむにゃむにゃとしながら、僕は、再び布団を被った。








「あ、ユノヒョン、ラーメン作ったけど一緒に食べる?」



ユノヒョンがストイックに身体を絞っているのもわかってるけれど、1人でラーメンを食うのもなんだか味気ないし、美味いものは共有したい。だから僕は声をかけてみた。



「いらない」



........多めになんて作らなければよかった。


「ふーん。じゃ、僕だけ。うわっ、美味そ〜〜。熱々ですよ〜〜♡」




半ば自棄気味に、ラーメンを啜った。僕を素っ気なく振った癖に、ユノヒョンはパンツ一丁に、Tシャツとういう出で立ちで僕の周りをふらふら彷徨き、歩く度に筋肉が浮かぶ太腿で、プリッとした見事なケツで、パンツ越しに揺れるアレで、僕を誘惑してくるから、落ち着いてラーメンなんか食べれる気がしない。





あんなに魅力的だった辛いラーメンはいつしか霞んで、僕はユノヒョンしか見えなくなる。それはまさに、歩くフェロモン。ユノヒョンは自覚が無さ過ぎて、本当に困る。





やばっ



最近、忙し過ぎて、とんとご無沙汰だから、、、。その素晴らしすぎる眺めに僕はごくりと唾を飲んだ。




「それ、美味しいのぅ?」



肩越しにそんな甘い囁きボイスはやめて欲しい。






僕は、今、たかがラーメン食いながら、、、




、、、勃ってるんです。





自分でも認めたくない事実を、ユノヒョンに気づかれたら、、、、。僕はそれだけで死ねると思う。だから、身を屈め、半ば泣きそうになりながら、




「、、、食べる?」




やっと口にした3文字これが限界だった。あんなに一緒に食べたかったラーメンなのに。僕はここから逃げ出したい気持ちで、ユノヒョンの答えをドキドキしながら待った。





「一口だけ、、、」





それは至近肉弾戦開幕のホイッスルだった。プリケツを無理やり1つの椅子にギュウギュウに押し込んでくるユノヒョンのオフサイドとも取れる攻撃に、僕は軽く眩暈を催した。



更にユノヒョンの攻撃は続く。ムニムニ押し付けられる二の腕も、ズルズル啜る窄めた唇も、その唇からはみ出た汁をペロリとする舌に至っては、レッドカードを突きつけたいぐらいだ。




僕の負け。





「、、、もう腹いっぱいなんで、全部食っていいです」




自らオウンゴールを決めようと僕は、テーブルの下に潜り込み、ユノヒョンJr.の前にひれ伏した。




「ん?チャンミンどうした?」


「....................」


「え?え?何してんのっっ⁈」


「、、、食ってて、いいですから」


「は?ちょっ、やめなさいって!」


「..................」


「熱っ、、ゲホッ、ゴホッ、、」


「....................」


「熱いの?」


「熱いよ!あっついっ‼︎」


「我慢しないで、出していいですよ」


「な、なっ、、バカッ、だから止めなさいってばっ、、それ痛いっ‼︎」


「痛いほど、熱いの?」


「違う、、違くて、、、その、、、」


「もっと、ゆっくりがいい?」


「ピリピリしてヤダッ」


「はっ?」


「だから、ピリピリするんだって!唐辛子がピリピリするのっっ‼︎」


「あ〜〜〜」


「あ〜って、、、とにかくピリピリしてヤダ」


「ユノヒョンは大袈裟ですって」


「大袈裟じゃない!こうピリピリっていうか、チクチクっていうか、なんか熱いっていうか、、、、、してみる?」


「、、、、じゃ、お願いします」






ピリピリとした刺激と快感は脳天を突き抜け、より一層深い世界を僕に見せた。












『チャンミナ♡起きてっ!もう起きなさいねっ♡遅刻するよ♡』





それは夢の終わりを告げる、スヌーズ機能搭載、ユノヒョン特製オリジナル目覚まし時計。残念ながら公の場では、恥ずかし過ぎて使えない。休暇中の今だから許される限定目覚まし時計だ。




『起きた?』


「あー、起きました。因みに、、アッチもビンビンですけど、、、ね、、、、」


『爽やかな朝だね♡』


「、、、、ですよね」




全く話の噛み合わない目覚まし時計だけれど。それでもいい。ユノヒョンの声を聞いていたかった。



『俺に会いたい?』


「むちゃくちゃ会いたいです」



目覚まし時計だから、照れくさくて面と向かって言えないようなことも言える。




『チャンミナ、好きだよ♡』


「僕も、好き過ぎて困ってる♡」








時は、流砂のように流れ続けている。
今が過ぎ、また今が来、すぐ今が来てまた過ぎていく。



そう遠くない日、隣にいるであろうユノヒョンを思いながら。僕は、窓から射し込む春の柔らかな光を浴び、大きく伸びをした。





今日は、あの辛いラーメンを作ろうか?












おしまい♡








東方神起、日本デビュー11周年おめでとう!!
サランへ♡サランへ♡サランへ〜〜♡


てことで「その後のピミル」いかがでしたでしょうか?
今回お誘い頂いた企画内容が『以前書いた作品の今』でして、私たちは口を揃えて「ピミル」と迷いなく決定しました。
今回のピミルは二人の合作で、もの凄く早い仕上がり。
ピミルを書いていた当時を思い出して、なんだか懐かしい気持ちになりました。
こんなホミンのイチャイチャをはやく見たい。
永遠に妄想し続けたい。
という願いを込めて書いた今回のピミル。
気に入っていただけたら嬉しいです。
私達の他にも沢山の作家様方が企画に参加されています。
更新情報が共通ですので、宝探し気分でぜひ探してみて下さい。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
次は、、、またいつか。m(__)m





最後に、こんな私達を誘ってくれたハムちゃん
ありがとう!
サランへ〜〜♡






サスム&ホランイ

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村









テーマ:二次創作(BL) - ジャンル:小説・文学

【2016/04/27 21:00】 | ピミル | Comment(29) |
ええじゃないか!ええじゃないか!
ええじゃないか!ええじゃないか!



ホランイ!誕生日おめでと〜!!!めで鯛!
恒例になりつつある、内輪ネタなまら誕生日祭りです。宜しければ、お付き合い下さい。
m(_ _)m


正直、迷いつつも。やはり、ホランイの誕生日はこれしかない!新選組ぶっ込みます(笑)
多分、ホランイはこの時点で笑っているかもしれません。

「ホランイ、サスム特攻兵いきまーす!こんな私を笑ってくれっ!」


ホランイ誕生日祭りを新選組で斬る!!!




201604130001293c6.jpeg










注)新選組局長 ユノ(近藤 勇)
新選組副局長 チャンミン(土方 歳三)

舞台は江戸時代の京です。あしからず。














ええじゃないか!!!


ええじゃないか!!!ええじゃないか!!!





暑さで歪む空気の中を、さながら蜃気楼のように現れた群れ。囃子言葉と共に仮装をした大衆が、京の街を練り踊る。撒かれた御札がまるで花吹雪のように昼下がりの空を舞っていた。


楽しげに見えて、それでいて、なんとも悲しい踊りは、人々の心そのものだ。


俺は、茶屋の軒先に設けられた席で若い隊士達と静観していた。




「ユノさん、動きますか?」

「...........いや、ほっとけ」

「いいんですか?」

「ああ、今日は規模も小さいし、それにあいつらの気持ちもわからなくはないから」



そんな折、茶屋の看板の陰に隠れるようにして佇む小さな子を見つけた。賑やかな行列には目もくれずに、着物とは呼べないようなボロ布の袖口を、ぎゅっと噛み締め、俺が手にしている団子をじっと見つめていた。


「ぼうず、団子食うか?」


その子は、一瞬顔を綻ばせ、またきゅっと口をへの字に結び、首を横に振る。



「怖がらなくていい。腹減ってるんだろ?こっちにおいで」

「...............食べていいの?」

「好きなだけ食っていいぞ」

「みんなも呼んでいい?」

「もちろん」



国が荒めば、民も荒む。飢えに苦しみ、物乞いをする子供達を見る度に思う。




真の犠牲者は、どこにあるのか?




『弱きを助け、強きをくじく』

俺とチャンミンは、そういう者になりたいと切に願っていた。









「ユノさん、どうするんですか?子供達がいっぱい集まってきちゃったじゃないですか。チャンミンさんに怒られても、知りませんよ」


「チャンミンなら、怒こるどころか、笑いながら子供達と一緒に団子を頬張るだろっ」


「それ、想像出来ないですけど。.......あの局中法度読み上げた時なんか、あまりの気迫にチビるかと......」




その時のことを思い出したのか、若い隊士が、ぶるっと身を震わせる。アレは確かに、凄みがあったが、そこまでビビらなくても........。


まぁ、俺が普段のチャンミンをよく知っているから、言えることなのかもしれないけれど。






隊士達を震え上がらせた局中法度。


それは、大所帯となり、一癖も、二癖もある隊士達の乱行が目立ち始めた頃、チャンミンが俺にぽつりと言った。


「このままでは、志が貫けない」


それから、チャンミンは、難しい顔をして文机に向かう日々が続いていた。







「ユノ、これどう思います?」



チャンミンの肩越しに覗くと、墨でこう記してあった。






一 士道に背くまじき事
一 局を脱するを許さず
一 勝手に金策致すことを許さず
一 勝手に訴訟を取り扱うことを許さず
一 私闘を許さず




上の条文に背く者には切腹を申し付ける







「切腹?!?!」


「法度に例外はない。だから僕も背けば腹を斬ります。まず自分を、そして新選組を戒める」


「法度で、心を正すか........」


「歪んだ者には、人は動かせない。それに、このままでは馬鹿げた騒動に巻き込まれて、無様な死に方をする隊士が出るかもしれない。僕は、鬼になっても、新選組を守るつもりです」


俺は、チャンミンを後ろから力任せに抱きしめた。理由なんてなかった。川が海へ流れ着くのと同じで。万物の流れには逆らえない。


「なに?ちょっ、痛いって」


「そんな鬼、ほっとけないだろっ。俺がチャンミンを守るから」


「あ〜、最悪です」


「なっ、なんで?」


「..........ユノは僕に、恥ずかしいことをさせるつもりですか?」




誘惑的振り返るチャンミンに引き寄せられた。閉じていた唇が、やがて開き、誘うようにチャンミンの舌が、俺の中で不規則に生き物のように動いた。



「..........はぁっ.....好きです」



吐息交じりの告白も、唇で割る唇も、舌に重なる舌も、なんとも言えない淫らで甘い香りがした。

















それからしばらく経ったある日、どこまでも青く澄みわたる空の下で、チャンミンは、あの局中法度をそのよく通る声で響かせた。





「誠は言を成すと書く。その意味がわかるな?背く者は即刻、切腹!異論がある者は、今なら許す。この場から去れ」




多くの隊士は、強い光を宿した眼差しに微動だにできずにいた。俺は、チャンミンの隣で、風に揺れるあの旗印を見つめていた。





『至誠、天に通ず』


誠の心を持って接すれば、それは天まで通じて、必ず人を動かすと信じている。


『誠』の旗印には俺とチャンミンの思いが託されていた。







「ユノさん、ユノさん!」

「え?ああ、なに?」

「ぼんやりしちゃって、どうしたんですか?」

「ああ、.......ちょっとなっ」


袴の土ほこりを、ぱっぱと払いながら亭主に声をかけた。



「亭主、頼みがある。この銭で、子供達にたらふく団子を食べさせてやって。それから、悪いが、土産用に団子を10、いや、20個包んでくれ」




美味そうに、団子を頬張るチャンミンが、なんだか無性に見たくなった。





好きな奴の喜ぶ顔が見たいと思っても、



ええじゃないか。


ええじゃないか。

























最後までお付き合い下さり有難うございました。


『至誠、天に通ず』孟子の言葉と新選組が、ユノ&チャンミンにも重なり、こんな話になってしまいました。揺れるレッドオーシャンに君臨する2人に会いたいなぁ〜。としみじみ思う今日この頃です。

留守中、ママ様、隊長様、コメント返ししてなくて、ごめんなさいm(_ _)m



言葉には、心が宿る。そう信じて。
親友であり、悪友であるホランイにこの話を送ります。


こんな話もたまには、ええじゃないか。笑。




サスム




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

テーマ:二次創作(BL) - ジャンル:小説・文学

【2016/04/13 00:00】 | 新選組 | Comment(22) |
『Aliさんの画像で妄想☆萌え大喜利』後編です。
『Aliさんの画像で妄想☆萌え大喜利』後編です。



20160324140819b2d.jpg








suger 2










「たった一年間の事だから。」


僕は宇宙開発事業に従事し、一日の大部分を研究所で過ごす毎日を送る宇宙バカで、ある意味浮世離れしたとも言える風変わりな青年だった。


「いや、僕には荷が重いですし、プロジェクトも手が離せない状態でして、、、」

「ほら、せっかく教員免許も持ってるんだし。ね⁈」


話が噛み合わないと言うか、取り付く島がないと言うか。
一介の研究員である僕が上層部の決定を覆せる筈もなく、冷たいコンクリートジャングルから南国のさとうきび畑へと移り住むこととなった。


別に場所なんてどこでもいい。
研究が出来るのなら。


そう腹を括り、100歩譲った僕に与えられた任務は、宇宙センターへの勤務とその開発に伴う周辺地域からの理解を深めるための業務、、、
なんて言って結局はロケット発射場の近隣住民の機嫌取りで、島の小さな高校で特別授業を受け持つ事だった。



「シム チャンミンと申します。今日から一年間、皆さんと共に学び、喜びも悲しみをも分かち合いたいと思っています。」


人付き合いも、人前に立つのも苦手な僕がやっと捻り出した大袈裟な挨拶。
そんな僕を物珍しそうに見る複数の目の中に彼はいた。

それは春の一等星スピカよりも白く輝く歯を見せて笑う生徒、チョン ユンホだった。












「チャミ子、おはよう!」


彼は、何故か毎日僕の尻を触った。
いつの間にか朝の恒例となった彼の悪戯に、僕は呆気なく堕ちた。
悪戯っ子のような彼の表情一つで、胸は痛いほど高鳴るし、呼吸は勝手に苦しくなる。
そして痛いほどのトキメキを享受するようになった僕は、少しずつ壊れていった。


「コラ!ユンホ君!」


形だけのこのセリフには、何の説得力もない。
だけど本当の気持ちなんて、誰にも言えるはずがなかった。









君が好き。










春の大三角形に魅入られ宇宙に恋した僕が、アルクトゥルスのように熱く恋焦がれる日がくるだなんて、人生は本当にわからないものだと思う。

君は僕のスピカ。
僕は僕だけの一等星を見つけた。
星の少ない春の夜空を、柔らかな風の中でうっとりと見つめていた。











さとうきびを特産とするこの島の夏の暑さはとても厳しい。
元々汗っかきの僕にとってこの暑さはことさらに堪える。
それなのに、君ときたら一切の容赦なく僕を誘惑するのだから堪らない。
授業中にぼんやりと外を眺めるその綺麗な横顔も、退屈そうにクルクルとペンを回す長い指も、窮屈そうに投げ出された長い足も、暑そうにワイシャツの胸元に風を送る仕草も。
その全てに心奪われて、授業は本当にしんどかった。
魅力的な君に見つめられているだけで自己最速の新陳代謝を促され、あっという間に濡れ鼠のようになってしまうのだから、ハンカチが何枚あっても足りやしない。

君に嫌われたくなくて、日に何度もトイレに隠れて制汗スプレーを全身にかけた。
君に臭いと思われたら、僕の人生は終わる。
灼熱のトイレで滝のような汗をかきながらスプレーをする行為に意味があったかどうかは正直分からないけれど、それは恋愛下手な僕なりの涙ぐましい努力だった。


君を好きになって、僕は苦しくなった。
どんどん、どんどん苦しくなった。


夏の大三角に夢中になった僕は、天の川の向こうに渡ろうと必死に足掻いていた。


君は僕のベガで
僕はアルタイルになりたかった。
明るく華やかな夏の夜空は
その美しさで夜毎に僕を苦しめ続けた。














「ユンホ君が好き、、、」


それは幸せで息苦しい日々に訪れた、突然の出来事。
教室にテキストを忘れた僕は、西日がドア口から漏れ出る廊下をテクテクと歩きながら、遠くに聞こえる生徒達の下校音を聞いていた。
やっと慣れてきたとも思える日常は、そんな柔らかな声に一瞬にして破壊された。

別に聞き耳を立てるつもりもなかったが、結果的には見事な立ち聞きだった。
もちろん聞くつもりなんてなかったし、
聞きたくもなかったのにだ。


「一年生の時から、ずっと好きだったの。」


教室の床に伸びる大きな影と少し小さな影。
それはなんだかとても似合いな気がして、心臓がギュッと痛んだ。


「ユンホ君。よかったら私と、、、」


その声はクラスでも可愛いと評判のあの子だと直ぐに分かった。
そしてユンホという名前はこのクラスには一人しかいない。
いや、あの可愛い子にこんな風に告白される男子なんて、彼以外にいないだろう。





僕じゃダメなんだ。






僕は宇宙を愛し、自然を学んできた。
だから痛いほどに分かっているのだ。
雄は雌が好き。
これが自然の摂理で、僕は歪んでいるのだと。
さすがにこれ以上の立ち聞きは耐えられそうになく、慌てて踵を返した。
するとそこには長い長い影が伸びていて、心は勝手にまた新たな傷を作る。
追えば追うほど逃げるそいつを心底憎いと思いながら、音を立てずに廊下を走って逃げた。


なんというタイミングだろう。
これはきっと暑い夏の記憶を、秋の風が消し去ろうとしているに違いない。
だから僕は秋のペガサスを見て決意した。



君を諦める。



それは、選択肢のない悲しい決断だった。
だから僕はあまりにも気の毒でバカな自分に、たった一つだけ、思い出を残してやることにした。












次の日の朝、僕はパンツを脱いでスラックスを履いた。
いつもボクサータイプの下着を愛用しているからか、スースーして実に落ち着かない。
それでも思い出が欲しかった。
君に恋した馬鹿げた記憶を心と身体に刻み込みたい、と切に願ったのだ。
僕はスラックスの中でぶらぶらと動くアレを鞄で隠し、意を決して部屋の扉を開けた。


その日は見事な秋晴れで、
まるで僕の心のように澄み渡っていた。

これで、僕の恋は終わる。
忘れない。
君のぬくもりを。
忘れない。
君に恋したこの気持ちを、、、


本社に戻るまで後三カ月。
丁度いい潮時だった。
たとえこの馬鹿げた行為に彼が気付き、変態だと騒がれたとしても、いつもの仕返しだと笑い飛ばせばいい。
耐えられないのは、無限に広がる彼への期待値。
自分の馬鹿さ加減だった。














あお〜げば〜、とお〜とし〜
我が〜師の〜おん〜〜、、、










僕は教え子達と共に、島の小さな高校を卒業した。
あの思い出作り以来、僕は登校時間を大幅にずらし、彼という存在をなかった事にした。
あの時の彼は酷く驚いたような顔をしてはいたが、その後何らかのコンタクトをとってくるようなことはなかった。


アレには気付いたけど、別にどうでもいい。


きっとそんなところだろうと推測されるが、無闇に凹みたくもないので考えないことにした。

式の最中、僕は無心だった。
それでも、『仰げば尊し』は不覚にも涙が一粒だけ落ちた。
ここには思い出が沢山あるから仕方がない。
宇宙しか頭になかった僕にも、人の心はやっぱりあるのだと知る。

卒業式の後、職員同士の飲み会があって、僕は適度に飲んで「引越しの準備」を理由に早々と退散した。
たった一年間の任務は、酷く重たい沢山の荷物を心に残してくれたようで、会社に恨み言の一つも言ってやりたくなる。


僕はもっと自由でいい。
宇宙だけで沢山だ。


帰路はあえて遠回りとなる真っ暗なさとうきび畑の道を選んでいた。








満天の星空の下、宇宙を見上げながら歩いた。
それは星降る夜と言うに相応しい夜空で、完璧過ぎて胸が詰まる。
その中でもシリウスの圧倒的な輝きは、胸をことさらに焦がした。








「先生!」







そんな僕の一人卒業式を、突如邪魔する者が現れた。
背後からかけられた声に驚くあまり、ビクリと身体が硬直する。
暗がりに立つスラリとしたその姿は間違いなく君で、僕の動揺はメーターの針を瞬時に振り切っていた。


「、、、ユンホ君?」



君はダラリと学ランを羽織り、中のワイシャツが白く浮かんでいた。
その上ワイシャツまでもがはだけていて、心拍数はさらに跳ね上がる。



「、、、こんなところで何してるの?」



緊張の為か、声が少し上擦ってしまった。
しかし彼は彼で俯いたまま微動だにせず、ピンと張り詰めた空気は、まるで星々の瞬きが聞こえてきそうなほどに静寂していた。



「あの、、、謝りたくて、、、店からつけてきた。」



君の表情を推し量ることはできなかった。
辺りはとても暗く、君は俯いていたし、僕は緊張しすぎていた。



「え、、、謝るって、、何を?」



僕は心底驚いた。
君が僕を尾けていたなんて、微塵も感じなかったから。
それに悪いと言うならむしろ僕の方だ。
口に出せない謝罪を心の中で何度も唱える。
でも君は変わらず俯くばかりで、耐え難い空気をなんとかしようと口を開いた。



「あの店、煮込みが凄く美味しいね。食べたことある?あの赤い鱗の魚。やっぱり魚が新鮮だと一味違うっていうか、、、」



この星空の下で二人きりなんて無理。
しかも今日は卒業式で、明日この地を去るというのに。
どう転んでも明るい未来は待っていない。
跳ねるな、心臓。
無駄な期待だ。

僕の心中はネガティヴキャンペーン真っ盛りだった。



「先生、、、」


「あ、◯◯先生号泣してた。次本土へ移動なんだって。」


「先生、あのさ、、、」


「まぁね、やっぱり長くいると情も湧くよね。ここはとてもいい所だし、僕だって、、、」



僕だって、、、何?
この口は、一体何を言おうとしている?
結局は動揺して墓穴を掘り、沈黙を余儀なくされた。




「、、、。」




虫も鳴かない闇夜はやけに重苦しい。
頭の中で必死に打開策をめぐらせ、目玉はクルクルと動いた。
1秒がとても長く、気を抜けば呼吸も止まりそうだ。



「、、、。」




「、、、。」




「、、、。」




「、、、。」





「せんせ、、、」
「あのね!明日引っ越すんだ。」



長い沈黙を破ったのは同時だった。
空気が揺れて、君が顔を上げたのがわかる。
暗がりで良かったとつくづく思う。
きっと泣きそうな顔をしているから。
僕はなんだか涙もろくなった。
歳のせいかな、、。


「ユンホ君。いろいろありがとう。ダメ教師でごめん。元気でね。」



言いたい事を簡潔に纏めたら、なんだかそっけない別れの挨拶になってしまった。
本当に暗がりで良かったと思う。
無理矢理作った笑顔なんて、君には見せたくない。
僕は震えを隠して手を振った。
君は微動だにせず、僕は手を下ろすと同時に君に背を向けて一歩を踏み出した。
暗がりの地平線はグニャグニャで、おぼつかない足取りを隠そうと必死だった。





「先生!」





背後から大声で呼ばれた。
でも、もう振り向かない。
顔は既にぐしゃぐしゃだから。
聞こえないふりをして、僕はどんどんと足取りを早めた。
早くこの場を去りたい。
ただその一心だった。


満天の星空と君と僕。
なんと美しい別れだ。
もう満足だろう?
頭は、心を捻じ伏せようと躍起だった。


すると突然背中に走った
〝ドン〟という衝撃。



拘束された両腕から鞄がボトッと地面に落ちた。
突然の出来事に頭の中は真っ白になり、僕は呆然と立ち尽くした。



「アリガトー、センセ。」



君は、なぜか片言のような発音でポツリと呟き、鈍い金色のボタンを僕に握らせた。




「捨てていいから。」




素っ気ないセリフを残し、君は離れていった。
うるさいほどの星の瞬きと、遠ざかる足音。
心臓は負けじと高く音を鳴らし、僕を捲し立てた。


人は皆非常識だ。
だから月にも行ったし、いつかは木星をも狙う。
本当は誰だって自由に生きたい。
自然の摂理に逆らって、いつか淘汰されるその日まで。
どうにもならなくなる、その時まで。


君はシリウス。
全天一輝く恒星。
忘れるなんて無理な話だ。
どこにいたって、君を見失うことは出来ない運命なのだから。







「ユンホ君!!」







だから僕は、また新たに一歩を踏み出す。

『未来は僕らの手の中』

何処かで聞いたそんなセリフを、僕は信じてみることにした。
















おわり。











二日間、お付き合いいただき、ありがとうございました。m(__)m



今回Ali様の素敵加工画をお題として企画に参加させていただきました。
一筋縄ではいかず、苦労しました。
いろいろ言い訳しようと思ってたのですが、書ききれないのでなるべく簡潔に書こうと思います。

今回の私のイメージは〝まいっちんぐマチコ♡〟です。
古いですね。笑
でもシムの可愛く魅惑的な雰囲気で、そう感じました。
そしてシムに淡い恋心を抱くユンホ。
基本設定はそこで、一番書きたいのはノーパンでした。
不器用で可愛い二人。
そんな感じでしょうか。
ちなみに加工画のユノは全然高校生には見えませんが、マチコ優先での強行です。
Ali様お許しください。m(__)m

今回のこの企画のおかげで短編の難しさを痛感しました。
しかも加工画をイメージした短編。
私は普段場面の切り取りで短編を書くことが多いのですが、この企画にそれは通用しないので本当に難しかったです。
言い訳はいろいろあるんですが、これで終わります。
後はよければ個人的に絡んでください。笑



Ali様、素敵な加工画をありがとうございました。
書かせていただけて本当に光栄でした。
Ali様の思い描くイメージと異なりましたら、すみません。お許しください。m(__)m
これからもAli様の素敵画像で心を癒させていただこうと思います。
本当にありがとうございました。



あゆ様、エリンギ様、素敵な企画に参加させていただき、ありがとうございました。
とても勉強になりました。
お忙しい中、いろいろご苦労があった事と思います。
本当にお疲れ様でした。
また機会がありましたら、よろしくお願い致します。



企画に参加された作者の皆様、本当にお疲れ様でした。
一緒に参加させていただいたことに感謝しています。
ありがとうございました。



最後まで読んでくださった皆様、長くてごめんなさい。
少しでも楽しんでいただけたのなら嬉しいです。
懲りずにまた来てください。
ありがとうございました。




最後にサスム。
本当にいつもありがとう。
トースト120。笑






サスム&ホランイ



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村



テーマ:二次創作(BL) - ジャンル:小説・文学

【2016/04/03 17:00】 | SS | Comment(50) |
『Aliさんの画像で妄想☆萌え大喜利』前編です。
『Aliさんの画像で妄想☆萌え大喜利』前編です。
こんにちは。
ついにきました。
『Aliさんの画像で妄想☆萌え大喜利』です。
お楽しみいただけたら嬉しいです。






20160324140819b2d.jpg














sugar








空気には独特の青さと塩っぱさがある。
圧倒的に青い空と青い草原、その奥にはまた青々とした海が見えた。
耳を澄ませば聴こえる波の音に、軽トラックのガタガタと揺れる音が混じる日常、、、
そんな世界が俺の全てで、基準だった。



「シム チャンミンと申します。今日から一年間、皆さんと共に学び、喜びも悲しみをも分かち合いたいと思っています。」


一学年に一クラスしかない俺の通う小さな高校に、先生はやってきた。


「チャミ先生って呼んで下さい。」


そんな恥ずかしいセリフをさも恥ずかしそうに話す先生からは、島人にはない匂いがした。
その優しげでスマートな雰囲気は俺の劣等感を刺激して「いけ好かない奴」と即座に脳みそにインプットされた。


「ユノ。なんかさ、女みたいなセンコーだな。」


後ろからドンへがボソリと耳打ってきたが、俺は何も答えずに黙って先生の話を聞いていた。


「不束者ですが、どうぞよろしくお願いします。」


まるで嫁入りみたいな挨拶をする先生の印象は「すげ〜なで肩」だった。











「おはよ、チャミ子!」


時刻は朝八時二十分丁度。
そこはさとうきび畑の間を真っ二つに割いたような農道で、俺の通学路。

ドンへの運転する自転車の荷台が俺の特等席で、永遠と続くさとうきび畑をぼんやりと眺めながら昨日の深夜番組の話をする。
それが俺の正しい日常だった。

それがいつしか前を歩くヒョロリと長い矢印を探す様になり、視界に捕らえた時にはなぜか胸が高鳴るようになった。
俺は日々高まってゆくトキメキを隠しながらドンへに指で合図を送り、速度を上げて先生に近づいてはその小さな尻をパチンと叩いた。


「ぎゃっ、コラ!ユンホ君!」

「へへへっ、、、」

「もぉ〜、、、」


真っ赤に頬を染めて尻を隠すチャミ子と、ギャハハと大声を上げながら自転車を全速力で漕いで逃げる悪ガキ二人。
そんな光景が毎日の恒例行事と化したのはいつからだろう?
最初に叩いたのは確か背中だったはずなのに、もうその感触すら記憶にはない。

ケツタッチはいわゆる俺と先生のコミュニケーションってやつで、それが大きな副作用を起こす劇薬だったなんて、その当時の俺が知るはずもなかった。


先生の尻に感じる高揚感と執着。
それによって俺の起床時間は大幅に早まり、じいちゃんよりも早く起きて代わり映えのしない髪型のセットに時間を割くようになった。
最初は恥ずかしそうに怒ったフリをする先生の顔が頭から離れなくなり、次にはあの大きな目を見れなくなった。







それを『好き』と呼ぶのだろうか?







それはまるで晴天の霹靂。
そのふらりと訪れた感情が、十七歳という輝ける時を先生への想いに捧げ、十八歳の誕生日を童貞で迎えるに至るという不幸を、その時はまだ想像すらしていなかった。


先生の後ろ姿をチラチラと盗み見る
爽やかな新風と芽吹き
そんな高校三年生の春だった。












「おはよ、チャミ子!」

「うわっ!コラ〜、ユンホ君っ!」


俺たちは、一定の距離を保ち続けた。
朝のワンタッチ。
ただそれだけで、それ以上の悪戯に発展することはなく、ひねもすのたっていた海は、強い光をキラキラと反射するまでに変化していた。




夏と言えば汗
というくらい先生は汗っかきだった。

そのくせワイシャツの下は何も着ない主義なのか、先生のぺたりと張り付いたワイシャツには乳首が堂々たる存在感を表しているし、細い足にはスラックスが纏わりつき、太腿の匂いがしてきそうなほどいかがわしかった。


『淫乱教師、汗まみれの放課後レッスン』
『硬ぇ教師』
『先生とワイシャツとB地区』


授業中は、とにかくそんなAVのタイトル考案が基本だった。
もはや誘惑されていたと言っても過言ではないだろう。
チラリズム提唱者のような先生の風紀の乱しっぷりは、正直淫乱としか言いようがなく、先生の乳首が透けていた日の女子達の浮かれっぷりは尋常ではなかったし、その話題を口にもできない男子生徒を圧倒するパワーに、女の時代の到来を予感させられもした。

女には絶えずモテてきた俺。
月一は告られたし、ラブレターとやらも頻繁に貰っている。
それなのに、夜のオカズはいつの間にかヤンマガのグラビアから先生妄想になって、そこに疑問を持たなかった自分にも若干引く。
ティッシュ片手に先生の痴態を想像している俺はとんでもなくキモイし、誰にも知られたくはない。
そんなギリギリの羞恥心が唯一の救いであり、最後の砦、、、
童貞野郎の夢は実に果てしないと知った。



先生への滾るような熱い思いと疼き
豊満な初夏の青葉に蒸せ返る
そんな高校三年生の夏だった。











若気の至り。

それが最高の和解案で平和的解決だった。
思春期特有のアンバランスなホルモンが起こした一時の気の迷い。
それがベストアンサーだったと思う。

でも、現実とは一筋縄ではいかないもので、青い葉が紅くなってもその本質は変わらないという事実は、俺を混乱の渦へと巻き込んでいった。

思春期特有のアンバランスなホルモン作用。
そんな程のいい医学的根拠が、実は青年男子にも起こりうる現象だったなんて、、、









「おはよ、チャミ子!」


頬にかかる風が大分冷たくなったある日。
俺はいつものようにドンへの自転車の荷台に乗って、先生の尻を触った。



『あっ!コラ、ユンホ君!』



しかし、聞こえてくるはずのいつものセリフがそこにはなかった。

あったのは顔を隠すようにカバンを抱きしめて立ち尽くす先生の姿と、いつもとは決定的に違う肉肉しい感触。
そんな些細な違いを、性欲によって研ぎ澄まされた俺の左手が見逃す事はなかった。
それは、ある種先生という仮面を被ったエロテロリストからの迎撃。

結果、驚きのあまりバランス感覚を失った俺は、あえなく自転車の荷台から転げ落ちた。







ノーパン。








そこにある事実はただ一つ。
それだけだった。

手の甲を擦りむいて地面に座り込む俺と
カバンを抱きしめて立ち尽くす先生。



「ユノっ!大丈夫か⁈」



そして自転車を停めて駆け寄ってくるドンへを尻目に、先生は脱兎の如く走り去った。








なんでノーパン?







そんな疑問を持ちながら、伸びたさとうきびより少しだけ小さな先生の後ろ姿を、ただ呆然と見つめていた。


昨日と何一つ変わらない日常。
いつもの場所のいつもの風景。


それは先生からの、肌寒さを感じる季節最後の狂行、錯乱、、、いや、誘惑?
とにかくそのどれかに違いないかった。




だって俺が触るって、分かってたでしょ?










先生、もしかして、、、

俺のこと好き?













生々しい感触の残る手と混乱の脳髄。
狼狽しきった俺は、その晩十数年ぶりの知恵熱を出した。


俺の世界を破壊した、先生からのshock wave
樟脳香るセーターと季節外れの薄着
そんな高校三年生の秋だった。












『先生、俺の事好き?』


結局
ノーパン事件以来、先生はいつもの登校風景から姿を消した。
そしてそんな明らさまなやり逃げ行為に、俺は酷く混乱し、悩み苦しむ日々を過ごしていた。


『俺は先生のことが、、、』


しつこく脳内で繰り返される告白シュミレーション。
しかし現実とはキビシイもので、肝心な事は何も聞けぬまま、無情にも時は淡々と流れ続けた。
それはさとうきびの背丈が俺の二倍にまで成長するほどに。
そしてついに訪れたさとうきびの収穫と卒業。
そんな二大イベントを控えたある日の朝、俺の行き場のない純情は突然の終焉を迎えることとなった。


「ユンホ!これシム先生じゃない?」


昔は美人だったと語る小太りの母親が、地元紙をグイグイと押し付けてきた。
そこにはぎこちない笑顔でデカデカと載るチャミ先生がいて、心臓が飛び出しそうなほど緊張しながら自室に隠れて記事を読んだ。


最新型ロケット開発
若き天才科学者へのロングインタビュー


目に映るのは、理解不能な小難しい文章の羅列。
しかしその理解不能のあれこれが、俺にある自覚を芽生えさせた。

先生はただのエロテロリストではなく、将来を期待される若き天才科学者で、
俺は新聞記事すら理解不能なバカで生意気なただのクソガキなのだと。



先生と俺は
いわゆる、月とスッポンだった。





『NASAで研究がしたい。』

そう語るモノクロの先生からはいつもと違う安っぽいインクの匂いがして、細やかな俺の嗅覚記憶の先生がサラサラと消えていくような気がした。











suger2へ続く。








★すいません、二話になってしまいました。
明日17時にまた更新します。
良かったらお立ち寄りくださいませ♡

ネタバレ回避で今日はコメント閉じます。
m(__)m
明日オープンしますので、良かったらお立ち寄りください♡


隊長!ママ!そして留守中にコメントくださった皆様!!
本当にレスもなくてごめんなさい‼️💦
少しずつお返事返させていただきます。
でも嬉しいよ〜〜、嬉しいよ〜〜(;_;)
明日いろいろグダグダ書きます。笑
ではまた明日〜〜!!



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

テーマ:二次創作(BL) - ジャンル:小説・文学

【2016/04/02 17:00】 | SS |
Home*