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(チャミペン)サスム&(ユノペン)ホランイです。
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東方神起サランへ♡2人の妄想小説です。時々、R18有り。
Garden Of Eden あとがき
Garden Of Eden あとがき
Garden Of Eden あとがき









この度はGarden Of Edenを最終話までお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m
多分、読み難い&分からないお話だったことと思います。申し訳ございません。
最終話直前まで来ないと分からない全貌。
途中下車された方も多数いらっしゃっただろうと反省しきりです。
このGarden Of Edenは私ホランイが書きたい事だけを書いた、言わばマ◯ターべーション的な作品だったと思います。
最後までついてきて頂けただけで感謝です。
本当にありがとうございますm(_ _)m
一見壮大すぎるテーマ。
一見暗すぎる内容。
でも実は私が書きたかったのは〝突き抜けた開放感&爽快感〟ただそれだけでした。
この〝突き抜けた開放感&爽快感〟
これが正にガンズアンドローゼズのGarden Of Edenに感じる私の感想です。
私もうまく表現できなくて、サスムが教えてくれました。
さすが私の事を200%理解してくれる相方です。
これは極めて非現実的なお話なので、あえてできるだけざっくり、抽象的に書いてみました。
悪く言えば読み手様に丸投げです。
そんな表現力が私にあるわけないからです。
ミアネヨm(_ _)m
ですから、読み手様次第でいろいろなエデンが出来たらいいなぁと思っています。
そういう事にしといてください。m(_ _)m
なので自由に想像し、受け止めて頂けたら幸いです。
ただいくつか質問も頂きましたので、あくまでホランイのイメージするエデンについて、少し書かせて頂きたいと思います。
時間がある方のみ先へとお進み下さい。






まず楽曲。
これなしにエデンは成立しません。
Garden Of Eden、知ってるよ。又は聴いてみたよ。という方もいらっしゃるでしょうか?
いたら嬉しい。笑
ガンズアンドローゼスはシャイニーちゃん達がたまにTシャツを着たりしちゃうような伝説の大物ロックバンドです。
素晴らしい曲がたくさんあります。
Garden Of EdenはPVを見て頂けたら分かると思うのですが、かっこよくてメチャクチャです。
迷子だ!迷子だ!
と実に楽しそうにはしゃいでます。
私はこの曲を聴いてアドレナリンどば〜〜っと出してお話を書きました。
破天荒に迷子を楽しむ二人、それを想像できたらオールオッケーです。

次にバイク。
これはモデルバイクがあります。
カワサキのニンジャH2Rです。
ネーミングのダサさも最高だと思います。
リアルに300馬力の本物のモンスターバイクです。
スーパーチャージャーというスポーツカーにしか付けないターボみたいのを搭載しちゃったヤバイやつです。
価格も驚きの700万円。
多分市販はされてないと思います。
乗れる人はいないでしょうし、無理もない。笑
一速で170キロ以上出るバケモノです。
最高時速は370キロくらいだそうです。
ジャンボジェットの離陸時の速度が300キロだそうなので、羽を付けたら飛ぶかもしれません。
さすが男カワサキ!シビレます。
エデンから脱出するにはこれしかないと思いました。
私事ですが、私もバイクに乗っていました。
子供が生まれて引退しましたが。
昔はハーレーとかかっこいいなと憧れていました。
ですが今では断然ホンダ、カワサキ派です。
実用性ゼロのバイクをキラキラした目の大人達が必死に作っていると思うと胸が高鳴ります。
まさにサムライ魂。
前のめりな姿勢が素敵だと思うんです。
ハーレーももちろんかっこいい。
ですがあれは大人の乗り物だと思っています。
むしろお爺ちゃんとか。
金にモノを言わせて高級レザーで全身を包んだ方々に悠々と乗りこなして頂きたい。
それは凄く素敵だなぁと思います。
ホランイ、外見はすっかり大人のLadyですが心はまだまだガキンチョです。笑
前のめりなバイクがいい。
ニンジャみたいなスポーツバイクは2ケツすると運転手とぴったりと密着します。
そこ、重要なポイントです。
ハーレーは背もたれありますからね?
ダメダメ。
ホミンはぴったんこが理想です。

人物像。
↑を読んでお判りかと思いますが、若い二人です。
バイクで自殺を図るなんて、若者にしかできません。
若者にはあり得ても、大人には無い発想な気がするんです。
まずユノは社会人ですがティーンエイジャーです。
サスム作のバナーのユノ、堪らないでしょ?
あの背中にぴったんこしたいでしょ?
ショタコンホランイの欲に塗れた設定です。笑
ガキでエロでバカで甘えん坊で無鉄砲。
で、二の腕ムッチリのお兄さん。
もう何も言う事はありません。
次にチャンミン。
高校生でいじめられっ子のガリガリ君。
嫉妬深くて恋愛体質。
色気ムンムンのチャンミンじゃなく、若くて荒削りなチャンミンがイメージです。
赤のスケスケパンティ履いてくれたらもう何も言う事はありません。オールオッケー。

最後はエデン。
これは廃墟とかじゃなく、イメージは普段の街並みです。
単純に人がいないだけ。
一見いつもの日常です。
The Door to Hell.
日常と隣り合わせの地獄への入り口。
そんな感じでしょうか。
エデンのチャンミンも悪気なく地獄へ落ちてしまいましたが、これはむしろ現実的かなぁとも思います。
ニュースとかを見ててよく思うんです。
日常は地獄と隣り合わせ。
アダムの存在がなければ救いのない話で終わる所でした。
そんなの書きませんけどね。



サスムに言われました。
究極の人間愛じゃない?
ホミンじゃなくても成立するのでは??
まさにその通りだと思います。
私の深層心理をも読み取る、恐ろしく電波の感度がいい相方です。
自分以外の唯一の生命体。
誰でも好きになっちゃえる気がします。
ですが、あえてホミン!!笑
ホミンで成立させて下さい。
神に愛されし二人。
そんなの東方の神、あの二神以外思い浮かびません。
ダラダラと長くなりました。
最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました。
皆様に頂いた拍手、ポチ、コメントは私たち二人の宝物です。
心から感謝申し上げます。
またいつかお会いできます事を、、、
それまで皆様お元気で!!




サスム&ホランイ




二の腕ムッチリお兄さん♡

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【2016/11/19 17:00】 | Garden Of Eden | Comment(25) |
Garden Of Eden  11 【最終話】
Garden Of Eden 11 【最終話】
Garden Of Eden 11 【最終話】














蛇にそそのかされ
禁断の果実を口にしたイブ。
神の怒りを買い、楽園を追放。
死にゆく定めを負って、苦役を課せられた。

悪意にそそのかされ
ウィルスをぶち撒けたチャンミン。
神の怒りを買い、楽園へと追放。
生きる定めを負って、苦悩し続ける。







The Door to Hell
いつも隣にあるもの。
永遠の隣人
まるでアダムのように。























「ユノ。女の人がいた」


チャンミンは諭すように話した。


「僕ら以外にも生き残りはいるんだって。だから、もう大丈夫だよ」


ユノは溜池のような瞳でチャンミンを見ていた。
チャンミンの目はガラス玉のよう。
何でも写り、何も映さない。
ユノはじっと耳を傾けた。
ガラスの奥を探るため。


「だから、その、、、」


チャンミンは言い澱み、唇を噛む。
ユノは首を傾げ、ガラス越しにチャンミンを撫でた。
それは愛おしげに。
そして突然拳をガラスに叩きつける。


「だったら、なんで死のうとすんだよ!!」


ビクリと体を震わせたチャンミン。
だが目を合わせてはくれない。
落ち着け。
脳から出される再三の司令。
ユノの心は断固拒否した。



「ふざけんな!ふざけんな!ふざけんな!!俺が殺す!殺してやるからこっから出てこい!!」


まさに鬼の形相。
止めどない涙が、鬼を濡らしている。
チャンミンは突如子供のように泣き出した。
ごめんなさい。
何度も何度も繰り返して。


「ユノ、、、」


ペタリとガラスに張り付くチャンミン。
だがユノの怒りはおさまらない。
鼻水を垂らし、睨みつける。


「僕のせいだ。全部、僕のせいなんだ、、」


チャンミンはひたすらに謝罪を繰り返す。
その目に浮かぶのは恐怖。
そして悔悟の情。
震える指先を握り、真実を語り出した。
ありえない事の顛末。
ユノの背筋がゾッと冷える。
だが怯むことはない。
ユノは強い意志を持って臨んだ。


「お前じゃない。例え事実だとしてもお前は悪くない。すまない、大きな声を出して」

「違う、、僕だ。僕が殺した。ユノの家族も、友達も、同僚も、仲間も、、、」

「違う!違う!違う!落ち着け、チャンドラ。お前のわけがない。なら何故お前は生きてる?まず真っ先に死ぬはずだろう?」

「ユノだって生きてる。きっと他にもいるはず。奇跡的に抗体を持つ人間が」



ユノは必死に否定を繰り返す。
ここの話はおそらく筒抜け。
自身を死刑台へと押し上げるチャンミン。
ユノは焦りを隠せない。
滝のように湧き出るアドレナリン。
ユノは髪を振り乱し、チャンミンの懺悔を掻き消そうとする。
だが届かない。
チャンミンの表情からはある種の覚悟が見て取れた。


「、、、ありがとう、ユノ」


チャンミンの息がガラスを白く曇らす。
諦観の境地。
泣き笑いのチャンミン。
声もなく別れを告げた。






サヨナラ






音もなく、唇が語った。
ユノの呼吸が止まる。
研ぎ澄まされた無音。
その先にあるものは、、、












Lost in the garden of eden
Said we're lost in the garden of eden
And there's no one's gonna believe this
But we're lost in the garden of eden
This fire is burnin' and it's out of control
It's not a problem you can stop











突如鳴り響くあの歌。
脳ミソの沸く大音量。
ユノの中で起きた大爆発。
ユノは大きな叫びと共に額をガラスに叩き付けた。


チャンミンの目に映る
打ち上げられた真っ赤な花火。
パッと散ってタラッと垂れた。




「 」




声にならないチャンミンの奇声。
目を剥き、顔面を毟る。
ユノは真っ赤に染まりチャンミンを見つめる。
静かに。
波紋一つない湖水のような瞳で。






「帰るぞ。チャンドラ」






飛び込んできた白い人間共。
ユノは素早い身のこなしで一人を羽交い締めにした。
防護服を掴み、動きを制する。


「もう帰る」


室内に散乱する血飛沫。
ユノは淡々と話す。
ユノの血が防護服を赤く染め上げる。
白い男は動揺を隠せない。


「馬鹿な!死ぬ気か?あそこは地獄だ。もう帰れはしない!!」


ジリジリとドアへと歩を進めるユノ。
Calm down!
白い男たちは手を上げてジェスチャーする。
異常分泌されたアドレナリンの海。
自在に泳ぐユノに届きはしない。
ユノは男の肩口にガブリと噛み付いた。
男は半狂乱で悲鳴を上げた。


「俺らは猛毒だ。そうだろ?この白いの、穴が開いたらやべーんじゃね?」


男は止めろと叫ぶ。
周りの男達もジリジリと後退を始めた。


「ここは島だ。脱出は不可能だ」


だがユノは答える。
赤い血をペロリと舐め、中指を立てて。


「F××k you」

















脳内に木霊するEden。
アダムとイブは逃亡を図る。
泣き濡れるイブ。
血だらけのアダム。
帰る場所はただ一つ。
永遠の地。
二人だけのエデン。

真っ白な月が映る
真っ黒な海。
大海原に浮かぶ小舟。
大いなる母は二人を隠す。
誰も見つけられはしない。
それは神の意志。
神に愛されし二人だから。

消えたユノとチャンミン。
その行方は誰も知らない。





Lost in the garden of eden.
永遠に共に
迷い続けていたい。























眼前に広がる広大な牧草地帯。
双眼鏡片手に二人仲良く作戦会議。


「ユノ!捕まえてきて!早く!!」

「いや、デケェよ!!ムリだろ。どう考えても、、」

「牛食べたくないの?」

「いや、でもアレはさすがに、、」

「僕お腹空いた。せっかく北海道まで来たのに、、、」

「お前がヤレよ。俺は食うの専門」

「じゃあユノが捌いてくれる?」


チャンミンの手にギラリと光るノコギリ。
ユノは尻尾を巻いて逃げ出した。


「やっぱ寒ぃ〜よ!沖縄行こうぜ!豚にしよう。豚に!」

「嫌だ!せっかくここまで来たのに!」

「お前牛肉アレルギーなんだろ!?」

「そんなわけねー」

「、、、だと思った」


バイクに飛び乗るユノ。
チャンミンは慌てて追いかける。
ズズッ。
流れる鼻水を啜って。


「この寒いのにミニスカートなんか履く馬鹿いねー」

「大きなお世話だ!覗くなバカ!」

「よし!じゃ、沖縄目指してしゅっぱーつ!!」

「ぶえっくしょん!!」

「うえっ、、鼻水ついたし、、ま、とりあえず一緒に風呂だな♡」

「、、、変態」





チャンミンは後ろからぎゅうぎゅうと抱きしめる。
ユノは満面の笑みを隠さない。
チャンミンの手を温めるように、ユノの手がそっとそれを包んだ。






辺り一面の緑。
風のように突き抜ける真っ赤なバイク。
そこはエデン。
二人だけのGarden Of Eden。
チャンミンの脛に見事な焼け跡がついた。



















THE END















最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。m(_ _)m
明日あとがきを書かせていただきます。
よろしければお立ち寄り下さい。

またご意見、ご感想をお聞かせ頂けたら嬉しいです。
Edenに頂いた感想は本日より順次お返事を書かせて頂きます。
たくさんのコメント、ポチ、本当にありがとうございました。
心より感謝を申し上げます。




サスム&ホランイ


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【2016/11/18 17:00】 | Garden Of Eden | Comment(14) |
Garden Of Eden  10
Garden Of Eden 10
Garden Of Eden 10













まだ実験段階の人食いウィルス。

感染すれば体内で爆発的増殖を繰り返す。
その捕食力は凄まじく、ものの数分で細胞ごと食いつくし、跡形も残さない。
空気感染ゆえか、海洋生物への感染は見られない。
人類外の陸上動物への感染についてはまだ未知の段階、という危険極まりないウィルスだった。
極東の地で開発され、誰かの悪意によってばら撒かれた最悪の化学兵器。
始まりは東京。
そこから全国へと拡散。
本州は壊滅した。
本州以外の住民は既に近隣諸国へと避難。
日本は既にもぬけの殻のはずだった。


「君を見つけた時は信じられなかった」


真っ白な防護服の男は淡々と惨状を語る。
ユノは思いの外冷静。
ある疑問を口にした。


「俺らはなんで生きてる?」


白い男は静かに首を振った。


「まさにunbelievableだよ」


さらにユノは聞く。
生存者は?
今後の日本は?
治療方法は?
犯人は?



白い男はエデンの終わりを告げた。



















ベッドに横たわるチャンミン。
体には何本ものチューブが繋がれている。
口には白く曇った酸素マスク。
事の重大さが見てとれた。


「チャンドラ、、チャンドラ、、」


ガラス越しに優しく語り掛けるユノ。
だがチャンミンの目は閉じられたまま。
ユノは頭をガラスに擦り付けて何度も呼ぶ。
愛しいユノのチャンドラを。


「大丈夫、そろそろ薬の効果が切れて目覚める頃だ。でもくれぐれも興奮させないように。今の彼は普通の精神状態じゃない」


普通の精神状態の人間なんていない。
ユノは思うが、黙って頷いた。
今逆らうのは得策ではない。
ユノにしては懸命な判断だった。


「チャンミンに直接触れたい」


ユノは優しくガラスを撫でる。
だが白い男は首を振った。


「それは出来ない。だがもう少し経って彼が落ち着いたら会えるよ。約束する。だから彼に協力するよう説得してほしい。」

「じゃあ、せめて二人きりにしてくれ。どうせ監視されてるんだろ?」


男は黙って部屋を出た。
ユノは見つめている。
眠っているチャンミンの横顔を。
痩けた頬に青白い顔色。
まるで出会った時のようだと思う。
ユノは今にも狂ってしまいそう。
薬の効果なんかあてにはならない。


「チャンドラ〜〜、チャンドラ〜〜、、」


甘えん坊のユノの鼻声。
まるで母を呼ぶ子猫のよう。


「起きろよ〜、チャンドラ〜〜、チャンドラ〜〜、、」


ただひたすらにチャンミンを呼ぶユノ。
するとチャンミンの眉毛がピクリと動いた。


「ユノ」


チャンミンはゆっくりと目を開けた。
首だけ捩ってユノをとらえる。


「チャンドラ、、、」


チャンミンは起き上がり、チューブをむしり取った。
そしてゆっくりとユノに近づく。


「ユノ、、どうして泣いてるの?」


ガラスにくっつけた額。
ユノの睫毛から雫が垂れた。
チャンミンもそっとガラスに寄り添う。
ユノの手のひらにそっと重ねた。














冷えた汗のすえた臭い。
カビと埃まみれの空間。
チャンミンはパニックに陥っていた。


「イヤだ!!誰か、誰か助けて!!出して、ここから出して!誰か!誰か!!誰か!!!」


呼べど叫べど助けは来ない。
遠くに聞こえる生徒たちの下校音。
声はきっと届いているだろう。
だが誰も来ない。
助けるものはいない。
見捨てられた。
チャンミンはそう感じていた。


「誰か、、、」


いつしか助けを呼ぶのをやめた。
部屋の隅に座り沈黙する。
キリキリと胃が痛む。
喉はヒリヒリする。
馬鹿馬鹿しい。
チャンミンは考える事もやめた。
真っさらな思考。
やけに五感が研ぎ澄まされる。
動く壁の黒いシミ。
足元に連なる黒い点々。
天井を飾る白いレース。
バスケットボールを手に取るチャンミン。
狙いをつけ、投げつけた。
壁のシミが広がる。
クリームが弾けた。
なぜかピクピクと動くシミ。
ボールのバウンドする音がやけに耳に響いた。
一つ一つ、丁寧に踏み付けにしてゆくチャンミン。
二度と動かぬもの。
足を引きずりもがくもの。
生き絶えるまでじっと見届けた。
だが無。
なぜか心は無だった。
チャンミンが出たのはそれから二日後。








そこからの記憶はほぼない。
ただ雨が降っていて、見知らぬ男に声を掛けられた。


「大丈夫?」


顔も声も覚えていない。
ただやけに無表情。
自分と同じ。
そんな印象を受けた。
男はパンとコーヒーをくれた。
チャンミンは貪る様に食べ、最後に紙袋を受け取った。


「殺したい奴の前で開けろ」


そして男は消えた。
ずぶ濡れのチャンミン。
すぐに紙袋の中身を取り出した。
うす茶色のビン。
ただの薬ビンに見える。
馬鹿馬鹿しい。
心底馬鹿馬鹿しいと思う。
だがこうも思った。
無くなったらいい。
この世の全てが。
何よりも自分自身が。





チャンミンは開けた。
絶望の詰まった蓋を。





そしてチャンミンは創り出した。
夢と希望に満ちた
この世の地獄を。









明日、最終話です。

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【2016/11/17 17:00】 | Garden Of Eden | Comment(6) |
Garden Of Eden  9
Garden Of Eden 9
Garden Of Eden 9










「チャンドラ、下着は黒って言っただろ?」


ユノはチャンミンのスカートをずり上げる。
今日のチャンミンの装いは赤レースのスケスケパンティー。
ユノを咥えているチャンミン。
口から出して恨みがましい視線を送る。


「、、、たまにはユノが履け」


ユノは白目を剥き、死んだフリをした。












あれから2カ月。
ユノとチャンミンは生きている。
エデンで。
たった二人きりで。


海沿いに住み着いた二人。
ユノは毎日釣り三昧。
車やバイクの運転手が主な副業。
生活スタイルはほぼ裸族。
肌寒くなってきたのここ数日、スウェットを着るよう進化を遂げた。

チャンミンは主に専業主婦。
家事とユノの世話に明け暮れる日々。
生活スタイルは変幻自在のお洒落さん。
男であり、女にもなる。
ユノが喜ぶから、が口癖のチャンミン。
だがまんざらでもないのは一目瞭然。


「あっ、死んじゃったからもうやーめた」


くるりと180度ターン。
布団から出ようとするチャンミン。
ユノは後ろから腰を掴んで引き倒した。


「お前、これわざとだろ」


赤レースからはみ出たチャンミン。
ユノは笑ってそのパンティーを下げた。










自由で気ままな二人の生活。
ユノは自殺ダイアリーとドラッグを止め、
チャンミンは性別と過去を忘れた。
ユノは自由で、チャンミンは笑顔。
二人の幸せはエンドレスリピートだと信じて疑わない。
Lost in the garden of eden.
彼らは永遠の迷子を選んだ。





















「We found a suvivor !」


ユノは釣りをしていた。
いつものように穏やかな海で。
寒いからと薄手のコートを着せられたユノ。
昼飯は何だろう?
そんな事を考えていた。


「Are you OK ?!」


心地よい波のさざめき。
波打ち際に飛来した巨大なプロペラ機。
出てきたのは数体の大きくて白い歩行種。
ユノはポカンと口を開けた。


「大丈夫ですか⁈」


ガラス越しに喋りかけてくる何か。
それはまるで蝋人形のよう。


「貴方を助けに来ました」


ユノは思った。
なんとなく見覚えがある。
ほんの数秒のシンキングタイム。
ああ、宇宙飛行士。
そう結論を出した。


「行きましょう」


差し出された大きく白いグローブの手。
ユノは大きく頭を振った。


















そこは白い空間。
壁も天井も床も真っ白。


「気分はどう?ユノ」


食後の皿を下げる物体も白い。


「チャンドラに会わせろ」


ユノは睨みつけた。
宇宙飛行士のような白い男を。


「大丈夫。彼は無事だよ」


男の大げさなリアクション。
ユノの苛立ちは募るばかり。
牙を剥く肉食獣のように威嚇を始めた。


「なら今すぐ会わせろ」

「彼はまだ検査中だから、、、」


ユノは真っ白い男に掴みかかった。
手術着のような格好をさせられたユノ。
どれもこれもがユノを逆撫でにする。


「つべこべ言わずに今すぐ会わせろ!」


白い男は慌ててポケットに手を入れ、警報を鳴らした。
駆けつける数人の白い物体。
あっと言う間に取り囲まれるユノ。
途端感じる首への激痛。
ユノは暗闇へと沈んだ。













「君の名前は?」


ユノは天井を見ていた。
手足は固定されビクとも動かない。
ユノの隣にはいつもの白尽くめの男。
ユノは視線だけギョロリと動かした。


「じゃあ、生年月日。それと家族構成、、、」


ユノは勢いよく唾を吐きかけた。
白い男はユノを覗き込む。


「、、、正常のようだね」


場所も、時間も、何も分からない謎だらけの空間。
拘束されたユノは壊れたトーキー人形のように同じ言葉を繰り返した。


「チャンドラに会わせろ」


白い男は沈黙する。
シューシューという不気味な空気音。
充満する塩素の匂い。
ユノの気分は最悪だった。


「いいだろう」


返ってきたのは想定外の了承。
ユノは言葉に詰まる。


「君の助けが必要だ」


まずよぎる不安。
ユノを襲う、強大な敵。
だが目はそらさない。
男の手には銃と見まごう物々しい何か。
ユノにゆっくりと充てがわれた。


「まずは落ち着こう」


パシュッと空気の抜ける音。
ユノの視界はたちまちねじ曲がる。
意識を奪われまいと水面下で足掻くユノ。
反比例してゆく心と身体。
虚ろな瞳で男を睨んだ。


「チャンミンが自殺を図った」


ユノの脳裏に浮かぶエデン。
眩しいほど笑顔のチャンミン。
『ユノ』
チャンミンはそっと手を振った。











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【2016/11/16 17:00】 | Garden Of Eden | Comment(6) |
Garden Of Eden  8
Garden Of Eden 8
Garden Of Eden 8










20××.09.27
ユノの日記

Edenからの脱出に失敗。
チャンドラに醜態を晒した。
見えない未来。
描けない希望。
チャンドラが唯一の救い。
俺の生きる理由。

















激しい頭部の鈍痛。
腑からせり上がるような吐き気。
射し込む朝日が憎い。
ユノは起き上がる気力もなかった。
頭上に転がる無数のピンク。
湿った布団に昨夜の醜態を悟る。
隣は既にもぬけの殻。
両手を顔にあて、深く息を吐いた。
音の無い朝。
ユノは無性に寂しくなった。


「チャンドラ〜〜、、、」


か弱い声でチャンミンを呼ぶ。
ユノはかなりの甘えん坊だ。
いつもならすぐに返ってくる応答。
だが聞こえるのは自身の篭った呼吸音だけ。
さすがに不安になったユノ。
意を決して起き上がり、襲い来る不快感に眉を顰めた。


「オェッ、、、ぎもぢ悪っ、、、チャンドラ〜〜、
チャンドラ〜〜、、、」


するとギギッと扉の開く音。
ユノはホッと胸を撫で下ろした。


「、、、おはよう」


ユノは扉に視線を送り、固まった。
目を見開き、息も止まる。
そこにあるのは、あり得ない現実。
肩まで伸びた長い黒髪。
タイトスカートから覗く膝小僧。
女は恥じらうように微笑んだ。














「はい。お味噌汁」

「はい、、、」


立ち上る味噌の香り。
ホカホカと湯気を立てるお椀を受け取り、ユノは大人しく座る。


「海苔とふりかけ、どっちにする?」

「、、、ふりかけ」


真っ白なごはんが色とりどりに飾られる。
ユノは箸を咥えながら女を盗み見ていた。


「あの〜、、、」

「うん?」

「いや、いただきます」

「はい。いただきます」


正直、飯どころじゃない。
ついに頭がイッたのか?
それとも昨晩ヤりすぎたから?
いくつか思い当たる節のあるユノ。
だが聞く勇気はない。



お前、どうしちゃったの?



死ぬほど聞きたいその一言。
ユノは味噌汁と共に飲み込んだ。
タイトスカートから伸びるスラリと長い二本の足。
見事なマーメイド座りのチャンミンに。













「ユノ、あった?」

「いや、ねぇ。エロ本」

「ちゃんと探してよ、、、」


チャンミンはひょっこりと本棚から顔を出し、ユノに白い目を向ける。


「冗談だって。こんなにあったら探せねーよ。大体あんのか?牛の解体本なんか」

「う〜ん、やっぱり無いね。読む人あんまりいなそうだし、蔵書してないのかも」


チャンミンは手に持っていた数冊の本をそっと本棚の奥へと押し込んだ。


「やめよう。やっぱり北海道は寒いよ。僕牛肉アレルギーだし」

「え⁈ お前缶詰食ってなかった?大丈夫かよ、、」

「うん。少量だったから。でも、もう止めておく。医者もいないしね」


そっか〜、、、
とユノは肩を落とす。
うん、、、
とチャンミンは視線をそらした。


「じゃ、帰ろうぜ。仕方ない、また釣りでも行くか?それとも猪でも狩りに山に行ってみるか?」

「僕は釣りがいい。山なんて危険だよ。銃もないのに。まだ何があるかわからないし、、」


渋々従うユノ。
その背を押して出口へと向かうチャンミン。
チャンミンはチラリと本棚を振り返る。
たったの一度だけ。














ぷかぷかと水面を漂う浮き。
まるで海水浴客のようにのん気だ。
空には傾きかけた太陽。
まだまだ強い日差し。
ユノの尖った口をジリジリと焼いた。


「釣れねーな」

「やっぱり午後は釣れないね。釣りは朝がいいって聞いたことあるけど、、、」

「腹減った、、、」


チャンミンはごそごそとリュックを漁り、大きな握り飯を手渡した。
ガサガサという薄いアルミの音。
波音にかき消されるのが心地よい。
ここは音のある場所。
なぜか心が和らぐ場所。
やはり海は生命の源だとユノは思う。


「チャンドラ。その格好、、、」


ユノはついにそれを口にした。


「、、どう?やっぱり変かな。気持ち悪い?」


普段通り明るいチャンミンの声。
だがユノは何か引っかかる。
とにかく否定し、様子を伺う。


「いや、そうじゃない。ただ急にどうしたのかと。気分転換か?」


チャンミンは黙りこくる。
ユノはバツが悪そうに握り飯を頬張る。
ユノは不安だった。
狂った日常。
いつどちらに異常が起きてもおかしくはない。
いや、起きて当然とすら思っていた。
ユノだとて、正常だと言いきる自信は既にない。
二人の間に絶え間なく響く波の音。
暫し二人で鑑賞する。
釣れない釣竿を手に、西日を浴びて。


「ユノは女の人が好きでしょ?」


大分傾いた太陽。
赤く色付き始めていた。
突如口を開いたチャンミン。
ユノは黙ってチャンミンを見た。


「僕しかいないからでしょ?」

「何の話だよ」

「だから僕が女になれば、、、いや、なれないけど、でも少しはましっていうか、、、」


俯くチャンミン。
ユノは急にイラつき始めた。


「お前、俺の勝手に、、、」

「よ、読んでない!読んでないよ!ユノは元々ゲイじゃないんだし。僕に出来るのはこれくらいしか、、、」


ユノは釣竿を投げ捨てた。
無言で立ち上がり、背を向ける。
チャンミンは慌てて後を追う。
落ちゆく太陽。
真っ赤に色づきチャンミンを不安にさせる。
いつか見た夕日。
絶望と希望の真ん中に見たあの夕日が。


「ごめんユノ!日記!勝手に読んでごめん!!」


チャンミンは後ろからユノに抱きついた。
ハイヒールのせいで、より長いチャンミン。
黙ってそっと腰を屈めた。
ユノは立ち止まる。
振り返ろうとはしない。


「そこじゃない。俺が怒ってる理由。お前全然分かってない」

「分かるよ?分かってる。でも、僕は、、」

「じゃあなんだ?俺の告白は無駄だったんだろ?」


違う、違う、違う。
チャンミンはユノに縋り付く。
ユノはオデコで背中をグリグリされる。
ユノは酷くショックだった。
愛してるなんて言わなきゃ良かった。
軽んじられたと勝手に傷ついていた。
男心は案外複雑。


「違うよ、、、僕はユノのイブになりたい。ただそれだけ。ごめんなさい」

「なんだよ、それ」

「、、、ここはエデンで、ユノがアダム。だから僕はイブ、、、」

「俺は俺だし、お前はお前だろ?意味わかんねぇ」


だがユノは立ち去れない。
以前の恋愛のように、簡単には捨て去れない。
そんな自分に、より苛立っていた。
その苛立ちが愛だと理解されない事実。
それがユノはもどかしい。
チャンミンはユノに強く抱きついて離れない。
固く閉じられた瞳。
チャンミンは意を決し、本心を語った。


「ずっとユノといたい。ここで。二人で」


ユノは固まっていた。
へそ辺りに回されているチャンミンの両腕。
アイデンティティをも捨て去る覚悟のチャンミン。
逃げ出すことばかり考えるユノ。
ユノは眩しかった。
強いチャンミンが。
その逞しい生命力が。


「ユノ。僕と生きて」


絶え間なく続く波の音。
住むなら海の近くがいい。
ユノは思う。
生きられるのか?
このエデンで。
チャンミンと。
ずっと二人きりで。
このエデンで、、、


「ユノ愛してる」


絶え間なく続く鼓動。
それは生きる証。
チャンミンは思う。
生きたい。
このエデンで。
ユノと。
ずっと二人きりで。
このエデンで、、、







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テーマ:二次創作(BL) - ジャンル:小説・文学

【2016/11/15 17:00】 | Garden Of Eden | Comment(5) |
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