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(チャミペン)サスム&(ユノペン)ホランイです。
東方神起ユノとチャンミン2人の応援をしています。

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東方神起サランへ♡2人の妄想小説です。時々、R18有り。
続)いちご組シムチャンミン〜メリクリ編〜
続)いちご組シムチャンミン〜メリクリ編〜












現実なのか。夢なのか。


現実の境界線を、君が去らう。


季節が巡り巡っても。


潤んだ君の瞳が、濡れた唇が、消せない。




理性に逆らうように想いが、強くなっていく。目を閉じても出会う笑顔に、意識が遠くなる。



手招く君。



俺は、フェンスを飛び越えて、元教え子で、一回り以上年下の、君のその手を掴んだ。










「期末テストどうだった?」

「楽勝です♫」


元々頭が良い上に、真面目に学業に取り組むから。学校の成績はトップクラスらしい。世間一般の高校3年生は、死にもの狂いで受験勉強をしているだろうこの時期。既に某有名大学の推薦チケットを手にした、目の中に入れても痛くない可愛い俺の恋人は、忠犬ハチ公のように俺に会う為、保育園に通っている。



「そんなことより、LINEで言ってた相談って?」

「クリスマスなんだけどさ、、、」



相変わらずのフェンス越し。チャンミンが、ガシッとフェンスを掴んで。まるでサンタを心待ちにしている子供のようにキラキラと瞳を輝かせた。


、、、絶対、期待してるだろ。


その瞳が曇るのが怖い。信じてたサンタの種明かしをするような気分で、怖る、怖るその続きを口にした。


「俺、その日、仕事で、、、、」

「、、、うん」

「ちょっと、頼みたいことがあって、、、」

「、、、うん」

少しづつチャンミンの頭が垂れていく。
ああ、マズい。

「、、、学校休みだったら」

「うん」

「ちょっと手伝って欲しいんだけど」

「何を?」

「、、、トナカイになってくれない?」

「はぁ???」


ガバリと顔をあげ、口をぽかんと開けたチャンミンに、俺は手を合わせて頼んだ。









俺の一方的なお願いを渋々受け入れてくれたチャンミンが、やってきた久しぶりのフェンスの中。


「おかえり」

「ただいま」


サンタの衣装を着た俺を見て、チャンミンがクスクス肩を揺らして笑う。


「髭までついてるしっ」

「なかなか様になってるだろっ」

「うん。似合ってる。昔、僕が、ユノ先生でしょ。って聞いても、頑なに、サンタだって言い張ったの覚えてる?」

「あはは〜は〜。俺、今日もユノ先生じゃなくて、サンタだから」

「わかってる」


保育園の玄関先で、そんな昔話に花を咲かせていると、ちらほらとやってきた手の空いてる職員達にチャンミンは手厚い歓迎を受け、揉みくちゃにされていた。




みんな、卒園生が、園のイベントに参加してくれるのを喜んでいたし。それに、チャンミンはこの園では、ちょっとしたレジェンドだ。『待つ人』ミレーが描いた老婆ではないけど、夕焼けを背に、フェンス越しに俺を待つ姿は、絵画のようだった。






チャンミンは、いちご組の教室に入ると懐かしそうに辺りをキョロキョロ見回していた。


「椅子とか、机とか、こんな小さかったけ?」

「チャンミンが、デカくなったんだよ」

「そっか。そういえば、園児達は?」

「ホールにいるよ。みんな心待ちにしてる。チャンミンの衣装はこれね」


チャンミンは渡されたトナカイの着ぐるみをまじまじと見て。がくりと首を垂らした。


「、、、本気?」

「本気。可愛いだろ。着替えたら、そこ座って待ってて。俺、ソリの準備してくるから」


ソリを引きながらいちご組の教室に戻ると、トナカイの着ぐるみに着替えたチャンミンが、園児用の椅子に長い足を弄ぶように座っている。それだけでも、可愛くて、愛おしくて、目を細める俺。


「お待たせ」

「昔、ソリなんて出動してたっけ?」

「年々進化してるんだよ。俺が、作ったの。ソリに車輪つけてさ。なかなかでしょ」

「ユノヒョン、エジソンだもんね」

「エジソンってほどじゃないけどな」

「なんか、タイムスリップしたいみたい。ユノヒョンがいて、この椅子に机に、匂いとか。それに、このエプロンのうさぎも」


先程、サンタの衣装に着替える為に脱ぎ、無造作に椅子にかけたピンクのエプロン。俺の、制服みたいなものだ。


「コレ、何代めのうさぎ?」

「あ〜。何代めだろ?」

「これって、アイロンでつけてるの?」

「うん。可愛いだろ?」

「次は、つける時は、僕にやらせて?」

「いいよ」

「イエス!!」

そんなことで、トナカイの着ぐるみでガッツポーズかますチャンミン。いちいち、可愛くて困る。


「チャンミン、顔貸して」

「なに?」

「真っ赤なお鼻の〜♫トナイカイさんは〜♫」

「まさか、、、」

「うん、そのまさか」

「着ぐるみで十分だと思うけど、、、」

「トナカイの鼻は赤くないとダメだろ」

「、、、嫌です」

「俺に任せて♡」

「はぁ〜」


諦めたのか、目を瞑ったチャンミンの鼻を、フェイスペインティング用のペンで、真っ赤に染めた。



「OK〜♫ 完璧♫」



赤い鼻に負けないくらい頬を真っ赤にして、大きなどんぐり眼で見上げるチャンミン。

もう、頭の天辺から、つま先までガブリと食べたいぐらい。せめてチャンミンが高校を卒業するまでは、清く正しく健全なお付き合いをしよう。と神に誓ったはずなのに。とは言っても、キスはしてるけど。それはギリギリセーフだと決めたボーダーライン。


邪心の塊を飲み込むように。俺はゴクリと喉を鳴らした。


「ユノヒョン、そろそろ行かないと、子供達、待ってるんじゃ?」

「、、、そうだった」

「そうだったって、、、」

「トナカイ、行くぞ!」



俺は、チャンミンの手を引き、勢いよく立ち上がらせると、力強くハイタッチをして、絡めた手をそのままに、胸をドンっと付き合わせた。








真っ赤なお鼻の〜♫トナイカイさんは〜♫


園児達へのプレゼントをパンパンに白い袋に詰めて背負った俺が、ソリに乗り歌う。


いつも〜みんなの〜♫笑いもの〜♫


俺を乗せたソリを懸命に引っ張りながら、チャンミンが歌う。


「重っ!!」


もちろん、余計な一言は欠かさないチャンミン。



子供達が待ってるホールへと続く廊下に、トナカイとサンタの歌声が響いてた。








Merry〜〜〜♫ Christmas〜〜♫





子供達が、弾ける笑顔で迎えてくれる。



「わ〜〜〜〜っ!!!!サンタさんに、トナカイさんだぁ〜〜!!!」




俺が目配せをすると、チャンミンが小さく頷く。



「Merry!Christmas!!!!」



2人で声を揃えて言うと、より一層歓声が大きくなった。



初めて見たサンタに口をぽかんと開けてる子も。ビックリして、半べそをかいてる子も。無邪気な笑顔を向けてくれる子も。感の鋭い子は、俺の声に反応して。あの頃のチャンミンみたいに。「ユノ先生〜〜!」と叫んでいる。


お決まりのように、「違う。違う。サンタだから」と言うと、そんな俺を見て、チャンミンがクスクス笑う。



俺が、パチンと指を鳴らしたのを合図にピアノの演奏が始まる。




走れそりよ 風のように
雪の中を 軽く早く
笑い声を 雪にまけば
明るいひかりの 花になるよ
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
鈴のリズムに ひかりの輪が舞う
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
森に林に 響きながら♫




子供の歌声は、清らかに澄んで。空の彼方まで届くだろう。


星のようにキラキラと輝く瞳は、明日へ。未来への希望だ。






パンパンに詰まった白い袋から、俺とチャンミンがプレゼントを渡すと、子供達のボルテージは最高潮を迎え、チャンミンはその渦の中で揉みくちゃだ。それでも、顔をくしゃくしゃして笑うチャンミンを、俺はプレゼントを配りながら盗み見る。





プレゼントを配り終え、渦の中から、チャンミンを救出しようとチャンミンの手を掴むと子供達から声が上がる。


「あ〜!サンタさんとトナカイさん手を繋いでるぅ!!」

「サンタは、トナカイさんが、いないとダメなんだ。来年も、再来年も、その先も。ずっとトナカイさんは、欠かせないサンタの大事な大事なパートーナーだから」


ヨレヨレのチャンミンを俺は、ソリに乗せ、今度は俺がソリを引く。「サンタさんがソリ引いてて、トナカイさんが乗ってるぅ〜」子供達は笑ってた。









暗い夜道は、ピカピカの〜♫お前の鼻が役にたつのさ〜♫



どんな暗がりでも、俺は、君を見つけるだろう。キラキラと輝き続ける君は、道しるべ。




心を込めて俺は歌った。誰もいない廊下に響く歌声。




いつも泣いてたトナカイさんは〜♫今宵こそはと〜♫喜びました〜♫


チャンミンのハスキーな優しい歌声が耳に届く。






俺は、ソリを止めて振り返った。


「トナカイさん、今宵はどこ行きたい?」

「、、、どこへでも」



チャンミンは静かにソリを降りてくると、俺にぎゅっと抱きついた。




「サンタさんがいれば、それでいい」

「、、、俺も、トナカイさんがいれば、それでいい」



君は笑う。大きな目を細めて。笑うと上唇の面積が減る代わりに、真っ白な7本の歯を覗かせて。



その笑顔が、俺の心に春風を運ぶのを、君は知っているだろうか?



俺にとって、最高のクリスマスプレゼント。



「擽ったいって、、、」

「ああ、ごめん。髭つけてるの、忘れてたっ」




俺は、口元を覆っていた真っ白な髭を外して、真っ赤なお鼻のトナカイにキスをした。


それから、赤い鼻に負けないくらい頬を赤く染めたトナカイの耳元で囁いた。



「好きだよ♡ Merry Christmas♡」


















おしまい♡









メリクリです♡
ちょっとしたSSでしたm(_ _)m サスム


サスム&ホランイ

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【2016/12/25 21:00】 | いちご組 シム チャンミン | Comment(20) |
続)いちご組シムチャンミン 3
続)いちご組シムチャンミン 3


続きをチャンミンサイドで書いてみました。
m(_ _)m
















雨ニモマケズ



風ニモマケズ



雪ニモ、夏ノ暑サニモ負ケヌ。





雨の日は、黄色い傘をクルクル回してユノ先生を待った。僕を見つけて欲しかった。



風の日は、飛ばされまいと根を張り待った。
どんな風が吹いたとしても、雑草のように強く逞しく生きたかった。



雪の日は、悴む心に白い息を吹きかけて待った。ユノ先生のぬくもりが欲しかった。



暑い日は、頭上に輝く太陽がキラキラと眩しくて、目を細めて見上げる。ユノ先生は、僕の中で何億光年と輝き続ける太陽だった。




木偶の棒と呼ばれてもいい。





『会いたい時はいつでもおいで』その言葉を信じて、僕は、ずっとユノ先生を待ち続けた。













ゆびきりげんまん


うそついたら


はりせんぼんの〜〜ます


ゆびきった♫




「指切らないと、指切りになんないでしょっ」


「、、、うん。でも、もう少しこうしてたい。ダメ?」


返事の代わりに僕の小指をきゅっと握ったユノ先生。だから僕も同じようにやり返した。


きゅっと握り合う小指と小指。僕にとって夢のようで。離したら醒めてしまう気がして。



「、、、夢じゃないよね?」


「もう一回キスする?」



ユノ先生は、僕の頬をむにゅっと摘んで、春の陽射しのような柔らかい笑顔を浮かべた。




「、、、何度でもしたい」




相変わらず小指は絡まった儘、チュッチュッっと軽く唇を重ねる度に、そこだけが小春日和のようで。温かくて気持ち良くて。僕は、春の風に舞う花びらのようにふわりふわりと舞う、まさに夢心地。




「チャンミンのキス、可愛い」




時折、勢い余って歯が当たってしまう初心の僕。これでも精一杯背伸びしてるつもりなんだけど。それに、いちいち感想言わなくていいから、、、。




「小さいチャンミンのキスも可愛いかったけど、今も可愛い」

「それって、あの絆創膏の時?、、、覚えてたんだ」

「うん。あんな可愛いキス初めてだったからさ。本当チャンミン可愛かったよな。運動会とかも」

「運動会?」

「徒競走でさ、せっかく一番だったのに。ゴールテープ切らないで。ゴールテープ持ってる俺に飛び込んできたでしょ。あれは、マジでびっくりした!」



霞みがかった記憶が、その一言で鮮明に浮かんだ。昔の事を持ち出されると恥かしくて。今も尚、あの保育園で掘った砂場の穴に埋もれてしまいたい。




「、、、、、あれは、若気の至りです」

「可愛くて俺、思わず抱きしめちゃったもん」

「抱きしめちゃったもんって、、、、」

「、、、俺、ダメ保育士だな」




昔よりもちょっとだけ増えた目尻の皺を、深くして笑うユノ先生。深みを増した大人の色気が加わって。僕はそれだけでノックアウト寸前なのに。



「ダメ保育士なんかじゃないよ。ユノヒョンは、、、あのさ、、、」

「ん?」

「魔法の言葉、覚えてる?」

「あ〜。懐かしいな」




幸せを呼ぶ魔法の言葉を。

僕は、ちゃんと伝えよう。






「、、、好きだよ。ずっと好きだった」






じっと見つめる視線の先の瞳には、あの頃よりも大きくなった僕が映ってた。それを確認して、僕は目を閉じた。ユノ先生は鼻頭同士を擦りながら。





「こんなおっさんで、いいの?」






僕は黙って頷いて、ユノ先生の首に手を回した。今度は歯が当たらないように、少しだけ唇を開けてみた。





外は一面の銀世界。牡丹雪が、車のフロントガラスに霏霏と舞い降りる。雪の花がこんな僕達を隠してくれていた。

















おわり♡

















読んで下さり有難うございました。

そして、いちご組シムチャンミンへのリクエスト有難うございました。嬉しかったですm(_ _)m


昨日は東京でも雪が舞い降り、寒さも増すばかりです。冒頭、宮沢賢治の有名な詩を引用してこんなお話を作ってみました。ほっこりして頂けたら幸いです。
m(_ _)m


コタツで甘酸っぱい蜜柑を食べたいサスムでした♡


それでは、また♡


サスム&ホランイ




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【2016/11/26 21:00】 | いちご組 シム チャンミン | Comment(14) |
続)いちご組 シム チャンミン 2
続)いちご組 シム チャンミン 2
チャンミンセンイルSS
( 続 いちご組 シム チャンミン 後篇)









デート当日、ブルージーンズにネイビーのダッフルコートを着込み、寒そうに肩を窄め、白い息を弾ませながら歩いてくるチャンミンに、俺は車の運転席から合図を送った。

相変わらず、リュックにパンパンに物が詰め込まれている。映画を見るだけなのに.....。どうしてそんなに持ち物がいるのか首を傾げたくなる。現に俺は、財布と携帯、それだけあれば十分だから。


後部座席にその重そうなリュックとダッフルコートを押し込むと、チャンミンは助手席へ滑り込んできた。


「ごめん、待った?」

「いや、俺も今来たとこ」


嘘だった。チャンミンとのデートを年甲斐もなく、敢えて言うなら、遠足を心待ちにしている園児のように、馬鹿みたいに早く起きてしまった俺。待ち合わせ時間よりも早くここへ辿り着き、そわそわとチャンミンを待っていたなんて言えない。


「昼飯食った?」

「あー。まだです」

「じゃ、映画の前に軽く食べようか?」

「うん」



信号待ちで、コンソールBOXの中にある携帯を取ろうとした時、不意にチャンミンのセーターにピローンと飛び出した小さな白い布地を見つけた。


「チャンミン」

「ん?」

「服、裏返し」

「えっ?!?! 嘘っ!!!」

「嘘じゃない」


大体そういう面は俺が突っ込まれることが多くて。チャンミンの珍しい失態に俺は思わず笑ってしまった。

隣で、チャンミンは「だーっ。もう....。....なんで、あー、」なんて言いながら頭を掻き毟るから、余計に可笑しくて。



「まぁ、いいじゃん。そんなの気にするなよ」

「..........僕は、気にします」


耳まで真っ赤に染めたチャンミンが、ばさっと裏返しのセーターを脱ぐと、露わになった若い弾力のある肌。華奢ではあるがバランス良いしなやかな筋肉、少年から青年へ変わる時期特有のあやふやな色気がやけに眩しくて。俺は、不意に視線を逸らした。









チャンミンを連れて来た場所は、最近ちまたでは有名な、映画館を併設した巨大なショッピングモールだった。休日ということもあって、結構な賑わいを見せている。

軽く昼食をとった俺達。軽くと言いながら、チャンミンはかなりガッツリ食ってたけれど。その身体のどこに入るんだろうと度々感心したりもする。





映画館へ向かう途中のエスカレーターでふと何かを思い出したようにチャンミンが言った。


「.........そういえば、お楽しみって言ってたけど、なんの映画見るんです?」


俺は、ポケットに忍ばせておいたチケットを取り出して、チャンミンの前にひらりとかざした。



「この映画って...........」

「観たいって言ってただろ?今日、チャンミンの誕生日だから、一緒に見ようと思って」

少し照れ臭くて、俺は鼻頭をぽりぽり掻きながら打ち明けると、


「ユノヒョン、ありがとう」


チャンミンは喜びを頬に浮かべながら言った。




今日はチャンミンの17回目の誕生日だった。







お決まりのポップコーンとコーラを手にして、席に着くと間もなく、劇場の照明が消えた。

隣のチャンミンは長い足を組んでひたすらポップコーンをテンポ良く口元へ運んでいく。あまりにも美味しそうに食べるから。隣の芝生が青く感じた俺は、チャンミンのポップコーンに手を伸ばした。


「なんで、僕のポップコーンを食べるんですか?」

「なんか、チャンミンのポップコーンの方が美味しそうだから」


チャンミンは呆れたように口をぽかんと開けた。



「僕のも、ユノヒョンのも同じですって」

「.........そうだけど」

「じゃ、自分の食べろっ」


常日頃、平和主義者だと言っている癖に、以外にチャンミンの導火線は短い。


「.........ケチっ」


少し拗ねたように尖らせた俺の唇にチャンミンが人差し指を当てる。


「しーっ。映画、始まりますよ」


そしてチャンミンは姿勢を正し、食い入るようにスクリーンを見始めた。スクリーンには、若い男女の姿があった。



『フィレンツェのドゥオモ』

『恋人達のドゥオモ』

『永遠の愛を誓う場所』

『いつか、一緒に登ってくれる?』

『いつ?』

『例えば、10年後』

『約束してくれる?』

『いいよ。約束しよう』






そんな冒頭から始まった映画。やがて、息を飲むような美しいイタリアの街並みがスクリーンに映し出され、綺麗な旋律の音楽がなんとも言えず心地良い。それは、10年という月日を経た恋の話だった。


俺は、スクリーンを見つつも、隣で真剣に魅入っているチャンミンの横顔を眺めた。

クライマックス、2人が約束の場所で再会を果たし、まるで2人の気持ちに寄り添うように鐘が鳴り響くシーン。チャンミンの瞳にはキラリと光るものが浮かんでいるように思えた。




エンドロールが終わり劇場に明かりが灯されると、それが合図とでも言うように人々は席を離れて行ったが、チャンミンは暗くなったスクリーンをじっと見つめた儘、動かなかった。そんなチャンミンがぽつりと少し掠れた声で呟いた。



「.......ユノヒョン」

「ん?」

「人は、どうして恋に落ちるんだろう?」



不意に問われた哲学的な質問に、俺は正直答えられなかった。



「..........どうしてだろうな」

「............うん」


押し黙ったチャンミンの手にそっと手を重ねると、チャンミンは潤んだ瞳で、はにかんだ。その表情に俺は胸が締めつけられるような感覚を覚えていた。








映画館を出ると、すっかり日は沈み、星一つない空から粉雪が舞い、悪戯のように辺りを白く染めていた。チャンミンは曇った車の窓ガラスを手でキュ、キュと鳴らす。


「降ってきちゃいましたね」

「そうだな」

「車、平気?」

「スタッドレス履いてるし、平気だろ」

「運転気をつけて。まだ死にたくはないんで」

「わかてるって」



素直に「運転気をつけて」と言えばいいのに。余計な一言がつくところがチャンミンらしい。けれど、俺はそんな言葉にもチャンミンのさりげない優しさや気遣いを感じて、頬が緩んでいく。




チャンミンの家の近くに着く頃、助手席のチャンミンはいつの間か、すやすやと気持ち良さそうに眠っていた。なんだか起こすのも忍びなくて。俺は、車を止めると、音楽のボリューム下げ、後部座席に放った自分のコートを取り、そっとチャンミンにかけた。



窓の外は、変わらずしんしんと粉雪が音もなく降っている。俺はハンドルに伏せるような格好で、眠るチャンミンを眺めた。



目を伏せると長さが際立つ睫毛。その睫毛が時折揺れる。遠慮がちに主張している首元の黒子。




月日が流れても、チャンミンを形取る変わらない印。




あのフェンスを越えてはいけないとわかっていた。チャンミンは17歳も年下で、未成年だし、それに何よりも大事な俺の元教え子だから。


あのフェンスが、俺とチャンミンのボーダーラインを示していたはずだった。けれど、こんな夜は無性にチャンミンに触れたくて。自分を押さえることができそうもない。




俺は、親指でチャンミンの意思の強さを表すような凛々しい眉を静かになぞり、眠るチャンミンの髪をそっと優しく撫でた。

そして、あの卒園式の日と同じ場所にキスをした。ここがボーダーラインだと、そう自分に言い聞かせながら。




その時だった。眠っていたはずのチャンミンの目がパチリと開き、目が合った。



「.............僕が、キスして欲しいのは、そこじゃない」



俺が戸惑い固まっていると、チャンミンは、いちご組を去ったあの日と同じように、片方の目だけ細めて笑うと、俺の首へ手を回した。



「..........僕は、こっちがいい」



チャンミンの顔がまるでスローモーションを見ているようにゆっくりと近づき、唇と唇が触れた。少し不器用なチャンミンのキスは、自分でキスをしてきた癖にその唇が微かに震えていた。名残惜しげに唇を離し、感極まったように瞳を潤ませたチャンミンが瞬きもせずに俺を見つめながら言った。


「........ずっと、こうしたかった」

「.........俺も」


フェンスを越えずにはいられなかった。チャンミンの頬に手を伸ばすと。チャンミンは俺の手を取り、その温かい唇をそっと押し当てた。


「........ユノヒョン」

「ん?」

「いつか、僕と登ってくれる?」

「.........ドゥオモ?」

「そう、ドゥオモ。例えば、10年後」

「10年後でいいの?」

「それは、まぁ、早い方が........」

「じゃあ、チャンミンが、20歳になったら、一緒に行こうか」

「約束ですよ」

「久しぶりに、ゆびきりげんまんしようか?」

「うん」





ゆびきりげんまん。

嘘ついたらハリセンボン飲ま〜す〜。

指きった!






人はどうして恋に落ちるんだろう?


その答えを俺も知りたかった。











La Fin 〜Ti Amo〜













チャンミン、誕生日おめでとう〜*\(^o^)/*
2人がずっと幸せでありますように♡


今回は三十路半ばユノと高校生チャンミンのデートを中心に書いてみました。

注)2人が見た映画は、リアルチャンミンも好きな映画の一つだと言っていた「冷静と情熱のあいだ」です。あの名曲の調べに乗せて。

最後まで読んで下さり有り難うございましたm(_ _)mでは、また!ゆびきりげんまん🎶



サスム




2人のイタリア旅行記に乾杯♡

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【2016/02/18 21:00】 | いちご組 シム チャンミン | Comment(43) |
続)いちご組 シム チャンミン 1
続)いちご組 シム チャンミン 1

チャンミンセンイルSS
( 続 いちご組 シム チャンミン 前篇)


※こちらのお話は、ユンホ目線でお届けします。












「捕まえた」




と言って、チャンミンは俺に甘く情熱的な大人のキスをした。唇で、全身で、チャンミンは愛を語る。






爽やかな風がいちご組の教室のカーテンを揺らしながら通り抜けたあの日、小さなチャンミンが「ユノ先生、好き」耳を澄まさないと聞こえないような声で言って、とびっきり可愛いキスをしてくれた事を、俺は、今でも昨日の事の様に覚えている。



チャンミンの一途な想いに、心の中に火が灯った。それは、まるで線香花火のように。小さな火玉がゆっくりと膨らみ、やがてパチパチと音を立てて燃え始めた。












三寒四温の温に向いたか、近頃になく、小春日和になりそうな卒園式の朝。


フォーマルなチャコールグレーのスーツを着た小さなチャンミンが俺の元へやってきた。赤に白い水玉模様の蝶ネクタイが首元を飾っていて、目を細めたくなる程だった。



「僕は、小学校に行きたくない」



大きく澄んだ瞳に、いっぱい涙を溜めてチャンミンは言う。



「どうして?かっこいいランドセル買ったよ!って楽しみにしてただろ?」



チャンミンの小さな顔を両手で包み、今にも溢れそうな涙を親指で拭いながら俺がそう言うと、チャンミンは、酷く小さな声で、



「..............だってユノ先生に会えない。僕、ずっと、いちご組がいい」



それは単なる教え子に対する愛おしさではないような気持ちが泉のように次から次へと湧いて、俺はチャンミンを胸の中へ抱き寄せた。



「会えるよ。チャンミンが小学校行っても、会える。先生はずっとここにいるから。会いたい時は、いつでも、おいで」



するとチャンミンは少し舌にもつれる甘たるい鼻声で言う。



「..........いつでも?」

「うん、いつでも」

「毎日でも?」

「毎日でも」

「.........でも、日曜日はユノ先生、いない」

「じゃ、日曜日は、公園でも行って遊ぼう」

「それって、デート?」



唐突に大人びた質問をするチャンミンが、可愛くて、愛おしくて仕方がなくて。その少し癖っ毛のくるりとした柔らかな髪を撫でながら俺は言った。


「先生とデートしよう。だから、もう泣かないで。先生はチャンミンの笑った顔が一番好きだよ」


すると、チャンミンはグスっと鼻を一度啜って、腕の中から抜け出ると、俺の半分ぐらいの小さな小指を立てた。


「ん?」

「ゆびきりげんまん」


俺は、そっとその小さな小指に自分の小指を絡めた。



ゆびきりげんまん🎶

ウソついたら🎶

ハリセンボン、の〜〜ます〜🎶

ゆびきった!!!




小指と小指が離れるとチャンミンは「あと、これ」と言って、丁寧に折り畳まれた画用紙をズボンのポケットから取り出した。




「先生にくれるの?」




こくりと頷くチャンミンからそれを受け取ると、人の顔らしき絵と覚えたての不恰好な文字が、クレヨンで色彩豊かに書かれていた。





ゆのせんせいへ


ありがとう


だいすき


ちゃんみんより





不恰好な文字と似顔絵にチャンミンの気持ちが溢れていて、この手紙を一生懸命書いてるチャンミンの姿が思い浮かぶと胸がじわりと熱くなって、言葉が出てこなかった。だから俺は、お餅みたいに弾力のあるぷっくりとしたチャンミンの頬っぺたに、とびっきり優しいキスをした。



ありがとうの気持ちを込めて。



するとチャンミンは片目だけ細めて照れ臭そうに笑った。そんな笑顔を残して、チャンミンはあの日、いちご組を去っていった。




そして、その手紙は俺の宝物になった。














俺とチャンミンの約束。会いたい時はいつでもおいで。それは、いつの間にか俺達の日課になった。



西の空にお日様が傾き、辺りが橙色に染まる頃。決まってチャンミンはその場所にいる。園庭の境界線にひっそりと佇む桜の下。鞄をちょこんと足元に置きフェンスに寄り掛かって本を読んでいる。



芽吹きの春も、光の夏も、彩りの秋も、眠る冬も、季節は幾度となく巡ったが、変わらずチャンミンはそこにいた。




鞄はランドセルから、中学校の指定鞄になり、「高校は鞄は自由なんです」とか言って、小洒落たリュックサックに物をいっぱい詰め込んでいる。読んでいる本は、大きな文字から、小さな文字へと変わり、最近では、俺も読まないような難解な分厚い本になった。



俺は、仕事の合間を見計らって、ティーン雑誌から抜け出てきたような制服姿のチャンミンの背中に、フェンス越しに自分の背中を合わせる。俺の腰ぐらいに当たっていた背中は、いつの間にか背中同士がくっつくようになった。


「今日、学校どうだった?」

「ぼちぼちです」

「ユノヒョンは?」

「こっちもぼちぼち」

「ユノヒョンのぼちぼちは、僕からしたら、ぼちぼちじゃないですけど」

「そう?」

「うん、仕事に関しては全力投球だから。プライベートなら僕の方がましだけど」


変声期を終えたチャンミンは、心地よい低音で俺のことを「ユノヒョン」と呼び。クールでどちらかと言えばSキャラになった。そんなチャンミンに俺は時々、タジタジだ。

だから、可愛く純真無垢な笑顔を見せながら「ユノ先生」と呼ばれたあの頃が懐かしくて、妙に恋しく思う時もある。


「あのさ、日曜日、暇?」

「なんで?」

「観たい映画あるんだけど、一緒にどう?」

「何観るんですか?」

「それは、行ってからのお楽しみ!」

「お楽しみって......まぁ、いいですけど」

「じゃ、デートなっ」


小さなチャンミンがあの日そう言ってから、一緒に遊ぶことを俺達はデートと呼んだ。傍から聞いたらオカシイかもしれないけれど。それは俺達の決まりごとだった。


辺りは悴み眠る冬。時間にしたらほんの数分だけれど、敷地の外と中、フェンス越しに背中を合わせると、そこだけが陽だまりのようで。俺は17歳年下のチャンミンと過ごす、心温まる時間を密かに楽しみにしていた。











通い猫ならぬ、通いチャンミン🎶
また、明日m(_ _)m


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【2016/02/17 21:00】 | いちご組 シム チャンミン | Comment(11) |
いちご組 シム チャンミン 〜後篇〜
いちご組 シム チャンミン 〜後篇〜





〜the second part〜






「チャンミン、ユノ先生のおっぱい触ったの?」


「..................なんで知ってるの?」



ここは、園庭の隅っこにある砂場。
うんち座りして、スコップでひたすら砂を掘ってる僕と、同じような格好で、どこから拾ってきたのかわからない枝でへんてりんな絵を描いてるキュヒョン。


キュヒョンは唯一なんでも話せる僕の一番の友達だ。



「なんでって、みんな言ってたし」


「.................」



わかってた。


溢れちゃって、泣き笑いして、ユノ先生のおっぱい触って、ドン引きさせた僕をみんな唖然と見てたし、その後、力ではユノ先生に全然敵わなくて、結局、僕は動きを封じられ、




「ギブっ!先生!ギブっ!!!!」




まるでプロレスごっこみたいで、僕はそういうつもりじゃなかったのに。好きって気持ちだったのに。




「キュヒョンは、今日どうして遅れてきたの?」




思い出すと悲しくなるから、いくら一番の友達のキュヒョンでも、もうその話は触れないで欲しかった。だから、僕は話題変えた。




「鼻水が出るから、耳鼻科に行ってた」




耳鼻科。それは僕が大嫌いな場所の一つ。
受付のお姉さんに「シム チャンミン君」って名前を呼ばれるだけで、背筋が凍りついて動けなくなる。

ママはそんな僕を抱え、無理矢理椅子に座らせるから、白衣の先生を見ただけで半泣き状態になり、あの変な機械で鼻水を吸われる頃には、錯乱状態に陥って、先生や看護師さん、ママ、必死で僕を押さえつけてる人達を気づけばポカスカ蹴り、殴り。




僕は、とてもダメな子だと思う。



「耳鼻科か.........」


「................そう、耳鼻科」


「........僕、あそこ嫌い」


「僕も.........」





自分が振った癖に悲しくなった。




「チャンミンは、どうしてユノ先生のおっぱい触るの?」


「........................」


「僕もユノ先生好きだけど、おっぱい触らないよ。ママのは触るけど、それはママだし」





キュヒョンの好きと僕の好きは違うと思う。




ユノ先生に触りたくて、かまって欲しくて、僕を見て欲しくて、笑って「チャンミン」って呼んでくれたら、その胸に飛び込んで、それから、ムギュってして、おっぱいに顔スリスリしたいって思う。




そんな風に思う僕はおかしい?




僕は、スコップで砂をザクザクって掘って、さっきよりもっと深く、深く。その掘った穴に入れるなら、入りたかった。



だって、こんな僕、やっぱりダメな気がして。




「聞いてる?チャンミンってば!」


「.......................................」




掘りすぎてスコップの先が、砂場の底に当たった。僕が隠れる穴はなかった。





だから、正直になってみようって思った。これが僕だから。それでも、キュヒョンは友達で居てくれる?


「キュヒョン、僕ね..........」


「うん」


「ユノ先生のおっぱいも、手も、足も、声も、ユノ先生の全部が好き。僕、おかしいかな?」



キュヒョンは、しばらく自分で書いた砂の絵を見つめて何か考えてるみたいだった。



「......ユノ先生のこと、そんなに好きなの?」




体温計みたいに好きって気持ちを計れればいいのに。そしたら、キュヒョンや、ユノ先生にも、僕の気持ちが伝わるかもしれない。けれど、そんな機械はないし、いっぱい好きだったら、パパとママみたいに結婚する。そう思ったから、




「うん、結婚したいぐらい好き」




って言ってみた。自分で言った癖に、なんだか声に出すと恥ずかしい。カァーっっと熱くなって、俯く僕をキュヒョンはぎゅってしてくれて、




「僕、チャンミンとユノ先生の結婚式行くね」




やっぱり、キュヒョンは僕の一番の友達だと思った。





「みんな、散歩行くよ!!!!集まって〜〜!!!!」




ユノ先生が園庭の真ん中で、みんなを手招きしてる。一斉にみんなユノ先生の元へ駆け寄って行く。




その光景はまるで、甘いお菓子に吸い寄せられる蟻んこみたい。


みんなが大好きなユノ先生。だから、独り占め出来ないのもわかってるけど、先生と僕、手を繋いで、2人きりで散歩に行けたらいいのに。そしたら、きっと、僕はゴロゴロ転がっちゃうぐらい嬉しい。





「チャンミン、早くおいで!散歩行こっ!」




そんな事を考えてたら、ユノ先生がピカピカの笑顔で僕を呼んでて、嬉しくて、嬉しくて、ユノ先生しか見えてなかった。



急いで駆け寄ろうとしたら、自分がさっき掘った穴に僕は、ハマった。




なんだよっ、このクソ穴っ


.........最悪。




僕、何やってるんだろ?
昨日は階段で、今日は砂場。砂が口の中まで入ったし。



「チャンミン!!!」



ダメだ。起き上がれない。
痛いし、恥ずかしいし、もうこのまま砂に埋まりたい。



「チャンミン、大丈夫?」



僕は砂に突っ伏しながら、ブンブン顔を横に振った。だって、大丈夫じゃない。




「おいで」



そしたら、ふわってひっくり返されて、砂まみれでぐちゃぐちゃな僕がお天道様に晒された。




「砂いっぱい、ついちゃったな........。男前が台無しだよ」



って少しだけ笑いながら、僕の顔についた砂を払ってくれるユノ先生の手は、温かくて、大きくて、ホワホワしてた。



先生の手が顔を撫でる度、ドキっ、ドキってするから。僕は動けなかった。



「先生、チャンミンと後から行くんで先行ってて下さい」



もう一人の担任の先生に向かって、ユノ先生が大きな声で言った。



「じゃ、先行ってるから、チャンミン頼んだぞ」



引率された群が去ってく中、最後尾にいたキュヒョンがニヤニヤしながら、僕に向かって手でハートマークを作ってた。









いちご組の教室に戻った僕。本当最悪。パンツの中まで砂入ってるし、僕のちんちんもザラザラしてる。



「チャンミン脱げた?」



救急箱とタオルを持ったユノ先生が教室に入ってきた。パンツ一丁で立ち尽くす僕。



「パンツは変えなくて平気?」



平気じゃないけど。



「先生拭いてあげるから、全部脱いでっ」



どうしよ?ザラザラは嫌だけど、ユノ先生に見られるのもなんか恥ずかしいし。



「どうした?恥ずかしいの?」



真っ赤になってモジモジしてる僕を見て、ユノ先生が言った。だから、うんって頷いた。



「じゃ、目を瞑って拭いてあげる。そしたら恥ずかしくないでしょ?」



ユノ先生は、ギュって目を瞑って、タオルを持って待ってるから、僕は一気にパンツを下ろしてみた。



「..........脱いだよ。ユノ先生」



目を瞑ってるから、僕を探して彷徨う手がウヨウヨしてて、ユノ先生の手が近づくと、僕は後ろに下がった。



「チャンミン、どこ?」




僕、ここだよ。



ユノ先生が右行ったら、僕は左。
左行ったら、右。




僕はこっちだよ。




「チャンミン、そこにいるんでしょ!」




って捕まえられそうになったから、僕は「うわーーーっ」って大きな声を出して教室を走った。真っ裸で、小さなちんちん、ぶらぶらしてるけど、




「こらっ、待て!ガオーーーーーーーっ!!!!」




怪獣の真似してユノ先生が追いかけてくるから、僕は必死だった。




いっぱい、いっぱい頑張って走ったけど、結局、捕まった僕。ユノ先生は僕の脇を擽りながら、




「捕まえたっ!!もう逃げらんないからねっ!」



「ユノ先生、止めて!もう逃げないから止めて!」



僕はクネクネしながら必死に訴えた。



「もう、本当に逃げない?」


「逃げないよっ!」


「本当に本当?」


「本当だって!」


「じゃ、拭くからじっとしてて」


「うん」




僕が逃げたのは、先生に捕まえて欲しかったから。





「これでよし!服着たら、擦りむいてる膝見せて」




擦りむいた足を見て、心配そうに覗き込むユノ先生。




「あー、結構派手にやったなっ、消毒するよ。ちょっとしみるかもだけど」


「うん」


「しみる?」


「..........平気」





ユノ先生がふぅー、ふぅーって何度も僕の膝小僧に向けて息を吹きかけるから、膝がふわふわして擽ったい。



「あとは、絆創膏🎶、絆創膏🎶」



鼻歌声混じりにユノ先生はペンで絆創膏に何かを書き始めた。僕が覗き込むと、キュヒョンに負けないくらいのへんてこりんな絵が見えて、



「先生、なに書いてんの?」


「当ててみてっ!」



当ててって言われても......。僕には、まるでわからなくて。とりあえず、思い浮かんだのを言ってみた。



「えーと、ナス!」


「違う、違う」



ユノ先生は人差し指だけ立てて、2、3度ちっちって振りながら、



「これ、い・ち・ご だから!!!」


「はぁ〜っ!?いちご!?!?嘘だっ!」


「嘘じゃない、本当!じゃ、次は当ててねっ!」



もう一枚の絆創膏に、また一生懸命描いてるユノ先生。



「どう?わかった?」



今度はなんとなくわかったような、わからないような。



「もしかして、うさぎ?」


「もしかしなくても、うさぎだからっ!」


得意げに笑いながら、僕の膝小僧にペタペタって絆創膏を貼って、



「ちちんぷいぷい、痛いの、痛いの飛んでけ〜っ」




ユノ先生が唱えるまじないと共にやってきた、へんてこりんな、いちごとうさぎ。




「いちごとうさぎさんがいるからもう痛くないでしょ?チャンミンを守ってくれるからね」




屈んで僕を覗き込むユノ先生の笑顔は、まるでお日様みたいにぽかぽかしてて、だから両方の膝小僧がじわっ〜と温かくなった。それに胸の辺りもなんだかドキドキして、キュっ、キュってなる。



ユノ先生、本当に絆創膏が必要なのは、膝小僧なんかじゃない。ドキドキ、キュってなるところ。




「........先生は怪獣じゃない」



「ん?」



「ユノ先生は、かっこいいし、優しいし、強いし、だから、怪獣なんかじゃない。僕の一番だから」





先生は怪獣の真似して、僕を追いかけたけど、ユノ先生を追いかけてるのはいつも僕で、先生は怪獣なんかじゃなくて、僕のヒーローだ。




どんな強くて、かっこいいヒーローもユノ先生には敵わない。




史上最強の僕のヒーロー。




「チャンミンがそんな風に言ってくれるの、先生、凄い嬉しいよ。ありがとなっ!」





優しく微笑むユノ先生の瞳には、僕が映ってた。



これからもずっと、その瞳に僕を映して欲しいって思った。




「先生、目瞑って」



「なんで?あっ!!!チャンミン、また逃げる気だろ?!」



「もう逃げたりなんかしないから、早く目瞑って!」





今度は僕が捕まえたい。




だから、そこに居て。




僕が捕まえに行く。






胡座をかいてぎゅっと目を閉じたユノ先生が、



「これでいい?」


「うん、そのまま動かないで」


「うん、わかった」


「僕がいいって言うまで、目を開けちゃダメだよ」


「うん」




先生に近づく度、ドキドキって僕の胸から大きな音がした。カチンコチンって歩き方はロボットみたいになったけど。





今、行くから待ってて。




ユノ先生の首に手を回して、ぎゅっと抱きついて、「大好き」って魔法を唱えながら、





僕はユノ先生を捕まえた。





パパやママじゃない、妹でもない。家族じゃない誰かに。






僕は初めてチュっをした。









「先生も、チャンミンが大好きだよ」




って言いながら、閉じてた瞼が開けられて、キラキラと輝くユノ先生の瞳には、また僕が映った。



ユノ先生は、まっすぐ僕を見る。チュってした後だし、なんだか恥ずかしい。だから、僕は先生の胸にグリグリって顔を埋めてみた。





僕は嬉しくて、嬉しくて、今なら、鳥みたいに飛べるんじゃないかって思うぐらい、ふわふわしてた。




青く澄んだ大空を、ユノ先生と自由に飛んで行きたい。




今は、背も、手も、足も、全部先生には敵わないけど、すぐに大きくなるから。





待ってて。






ユノ先生の胸の中で、幸せってこういうことなのかもしれないって僕は思ってた。




ユノ先生に魔法をかけたつもりだったけれど、かかったのは僕みたいだ。






それは、きっと永遠に解けない魔法だ。












〜epilogue〜





「お兄ちゃん、何してるの?」



僕が物思いに耽っていると、いつの間にか側にいた小さな男の子。手を伸ばして、ピンク色の帽子をぽんぽんって撫でると、少しだけ眩しそうに僕を眺めた。



「見てた」



僕の答えに不思議そうに首を傾げながら、



「何、見てたの?」



僕が眺めてた方角を指差すと、その子は、指差す方角を追って、



「お兄ちゃんが見てたのって、ユノ先生?」


「そうだよ」


「お兄ちゃん、ユノ先生を知ってるの?」


「物凄く良く知ってる。ユノ先生は優しい?」


「うん、めちゃくちゃ優しいし、かっこいいし。そうだっ!ダンスもね、めちゃくちゃ上手いんだよ!僕ね、ユノ先生大好き」



満面の笑みを浮かべ、キラキラと瞳を輝かせながら話すその子が、15年前の自分と重なった。



「お兄ちゃんは、ユノ先生の友達?」


「んー、どうかな?」




僕は、返答を濁らせた後、ある提案をした。



「ユノ先生のところまで、お兄ちゃんと競争しない?」


「いいよ!僕、負けないよ!」


「よし!じゃ、やるか!」


「うん」



僕は、立ち上がって、ぱっぱと砂や草を払い。戦闘準備OK。




「よーいっ、どん!!!」




勢い良く飛び出すその子を見届けた後、




僕は地面を力強く蹴って、風をきって、



力一杯、走って、走って。



こんな風に全速力で走るのは久しぶりだけど、めちゃくちゃ気持ちいい。



「お兄ちゃん、はやっ!!!!」



いつの間にか、あの子も追い抜かし、遠くなる声。





僕は、あの頃のみたいに捕まえに行く。



何度でも、何度でも、捕まえに行く。






「チャンミン?!?!」



勢い余った僕は、タックルするみたいになってしまったけれど、


今は、背が僕の方が2㎝だけ高くなった。手も足も、変わらないぐらいになった。





僕は、大人になった。





「ってなんで?!?!」


「ダメだった?」


「ダメじゃないけど、お前、大学は?」


「今日は臨時休講だったんで」


「って、急に現れるからビックリするしっ」




そこには、驚きながらも笑ってる僕の恋人がいて、体中を駆け巡る想いに、僕は、じっとなんてしていられなかった。




僕はその想いを拳に込めて、ぐっと抱き寄せた。





「捕まえた」





色取り取りの花が見守る中で、艶やかで赤い、まるで苺のような甘い唇に僕の溢れる想いを注ぎ込んだ。



それは、昔と変わらない僕をふわふわと舞い上がらせる魔法のキス。





僕にはユノがいて、



ユノには僕がいて、



5年先も、10年先も、20年先も
戯れて、笑って、触れ合っていたい。





僕は、昔も今も自分に正直でありたい。






僕は僕らしく生きていく。






僕の人生は僕が決める。






ここは僕が見つけた場所。







僕はこの場所で、幸せという名の花を咲かせよう。











ユノ、サランへヨ。










〜fin〜











すみません、長〜い話になってしまいました。笑。
最後まで読んで下さり有難うございます。少しほっこりして頂けたら幸いですm(_ _)m


チャンミン、いってらっしゃい!!!
そして、2人がずっとhappyでありますように!!!


我が相方へ。いつもアドバイス有難う〜*\(^o^)/*頼りにしてるぜ!


そして最後に、「ほみんほ友の会萌え萌え企画」
本当に素敵な企画に参加させて頂いて、有難うございましたm(_ _)m 心より感謝致します。



サスム



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【2015/11/18 21:00】 | いちご組 シム チャンミン | Comment(25) |
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